伝説のアルバム「タモリ3」~ ヒップホップとしてのタモリ論

2018年3月22日木曜日、新宿ロフトプラスワンで行われた『迷盤・珍盤・アングラ盤(爆音鑑賞会)』という、ものものしいタイトルのイベントに、能町みね子さんやラッパーのダースレイダーさんと並んで出演させていただきました。 「迷盤・珍盤・アングラ盤」といえばこれだろう、ということで、私は発売禁止になったタモ…

移籍はしたものの… 風前の灯火となってしまったゴンチチ、依然多難の道

1983年、なんとかアルバムの発売にこぎつけたものの、契約先のポリスターの環境音楽レーベルが瓦解し、あっという間に路頭に迷ってしまった “GONTITI”…… 参考:『総制作費200万円、すったもんだの「ゴンチチ」レコーディング顛末記』 まだその時点では “Gonzalez 三上 & TiTi 松村” でしたが、その後どうなったか。 当時…

久保田早紀の名曲「異邦人」あの日 運命を背負って生まれた歌

CMからヒットソングが生まれた時代 そのCMはよく覚えている。 三洋電機のカラーテレビのCMだ。シルクロードを思わせる砂漠で、全身をイスラムの黒装束(ヒジャブ)で覆った女性が頭に壺を乗せ、一人歩いている。そこへ雄叫びを上げながら近づいてくる白馬の馬車。鞭を振る男の顔が上下に揺れる。バックには民族楽器のダ…

映画の半分は音楽でできている。ホイチョイ・ムービーと予言者ユーミン

ユーミン―― 松任谷由実は予言者かもしれない。 「中央フリーウェイ」で後の競馬デートブームを予言し、パリ-ダカール・ラリーが創設される前に「アフリカへ行きたい」を歌い、岡田有希子が自殺する7年前に、それを暗示する「ツバメのように」を書いた。 世間がまだフォークソングを歌っていた頃、既にポップミュージッ…

総制作費200万円、すったもんだの「ゴンチチ」レコーディング顛末記

後に “GONTITI” と名乗ることになる、文字通り名も無きアコースティックギターデュオのアルバムをポリスター・レコードから出せることになりましたが、制作予算は200万円。 レコーディングスタジオが1時間3〜5万円もした頃ですから、普通のスタジオを1週間も使ったらそれだけで尽きてしまうほどの緊縮予算でした。 …

ゴンチチとの出会い、ファーストアルバム制作までのいきさつ

1983年3月にGONTITIの1st アルバムのレコーディングを行いました。まだ “GONTITI” という名前ではなかったので、「GONTITIの」は正しくないのですが。 その数ヶ月前、渡辺プロダクションの関西支社で働く佐脇章太くんから「福岡さん、これ聴いてみてください」と渡されたのは、彼らのデモ音源が入ったカセットテープ。…