新型コロナウイルスの感染拡大が下火となり、経済活動の再開が進む一方で、身近な商品の値上げ発表が相次いでいる。主な理由は原油価格の高騰だ。これにコロナ禍の急激な需要変動による世界的な原材料高や円安などが重なり、年明け以降も幅広い商品やサービスが値上がりする。相次ぐ値上げは家計に重くのしかかり、消費に水を差しそうだ。…
【トップは語る】ピップ 「国内市場縮小も需要開拓の余地」
「縮小均衡を志向するつもりはない。少しずつでも成長・拡大していく必要がある。国内市場が縮む中では必然的に海外市場に目を向けざるをえず、卸売り部門もメーカー部門も海外展開を視野に入れた活動を始めている。一方、国内市場でもやれることはまだある。認知度が高くても使用経験は少ない商品もあり、潜在ニーズを掘り起こす余地がある」 【プロフィル】まつうら・よしはる 早稲田大社会科学部卒。三星堂(現メディパルホールディングス)勤務を経て昭和63年にピップフジモト(東京)に入社し、平成17年にピップトウキョウ社長…
特許侵害で溝 日鉄とトヨタ、異例の「舌戦」
電気自動車(EV)などのモーターに使う電磁鋼板の特許侵害をめぐる日本製鉄とトヨタ自動車の対立が膠着(こうちゃく)状態に陥りつつある。10月14日に日鉄がトヨタを提訴したと発表して以降、双方が相手の対応を問題視する主張を展開。早期の解決は期待できない状況だ。…
パナソニックが照明や換気扇値上げ 原材料、人件費高騰で
パナソニックは、照明器具や蛍光灯、換気扇などを値上げする。平均価格改定率は5~30%で、来年1月から10月にかけて順次実施する。原材料価格の高騰や海外での人件費の上昇を理由としている。住宅用シーリングライトが5%、蛍光灯が30%、住宅用換気扇が5~10%、それぞれ値上げとなる。パナソニックは「企業努力だけでは製品価格を維持することが困難な状況となった」とした。…
帝人グループ、脊椎固定材料事業を買収へ
帝人は、人工関節などの埋め込み型医療機器を手掛けるグループの帝人ナカシマメディカル(岡山市)が、同業メーカーのKiSCO(キスコ、神戸市)から脊椎固定材料事業を買収することを決めた。来年2月をめどに譲り受ける。買収額は非公表。高齢化に伴い、埋め込み型医療機器の需要は高まっており、事業規模を拡大する狙いだ。令和3年3月期で約50億円だった売上高を7年までに100億円に倍増させたい考え。KiSCOは大塚ホールディングスのグループ会社。…
海運3社、過去最高益 9月中間、巣ごもり需要
海運大手3社の令和3年9月中間連結決算が4日出そろい、日本郵船、商船三井、川崎汽船とも最終利益が中間決算として過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍に伴う巣ごもり需要で家具や家電の輸送需要が急増し、コンテナ不足が発生。運賃の高騰が利益を大幅に押し上げた。…