1981年(115分)/東映/3080円(税込) 二〇二一年は「千葉真一が亡くなった年」として個人的にはずっと刻まれると思う。 千葉といえば俳優としてのキャリアも抜群だが、それだけでなくJACを創立して……
討ち入りから脱落した者の悲劇も忠臣蔵の大きな魅力になっている!――春日太一の木曜邦画劇場
1954年(188分)/松竹/3080円(税込) 主君・浅野内匠頭の無念を晴らすべく、大石内蔵助を始めとする四十七士が吉良上野介を討つ――。「忠臣蔵」の物語を物凄く手短に述べると、このようになる。 ただ……
脇の役柄まで豪華に配役。スターを愉しめる忠臣蔵――春日太一の木曜邦画劇場
1961年(150分)/東映/4950円(税込) 前回も述べたように、「忠臣蔵」が長年にわたって愛されてきた大きな魅力の一つとして、「オールスター作品」に適しているという点が挙げられる。十二月十日発売の……
長谷川一夫、雷蔵、勝新、鶴田浩二、女性陣まで全く隙のない忠臣蔵!――春日太一の木曜邦画劇場
1958年(164分)/KADOKAWA/3080円(税込) 今年は過去最高に本を出させていただける年となった。その締めくくりとして、文庫化や責任編集のムックも含めれば六冊目となる新刊『忠臣蔵入門 映像……
役者人生70年の仲代達矢は若手時代から名優の演技力を備えていた!――春日太一の木曜邦画劇場
1956年(99分)/日活/Amazon Prime配信中 先日、無名塾公演『左の腕』を能登演劇堂で鑑賞した。 主演はもちろん、劇団を主宰する仲代達矢。役者人生七十周年記念作品である。幾多の歴史的名作に……
大風呂敷を広げ女性問題に開き直る、なのにハナ肇の市長に引き込まれる!――春日太一の木曜邦画劇場
1963年(101分)/東宝/2750円(税込) 新盤発売の情報を知り、「え! あの映画、今までDVD化されていなかったのか」と驚かされることがよくある。今回取り上げる『イチかバチか』も、そんな一本であ……
若き信長を諭し諫死する老臣を演じる小沢栄太郎が優しく、温かい――春日太一の木曜邦画劇場
1959年(97分)/KADOKAWA/3080円(税込) 先日、4Kリマスターされた映画『犬神家の一族』を十一月の劇場公開から一足早く、試写で拝見した。 内容を細かく分析した著書を書いているほどに何度……
一人の人間として生きるやくざの幸せは安らぎかヒリつく世界か――春日太一の木曜邦画劇場
1983年(92分)/ショウゲート/2750円(税込) やくざ映画でしか救われない魂がある――。それが、最新刊『やくざ映画入門』(小学館新書)の基本精神だった。 たとえアウトローから程遠い人生を歩んでい……
杉浦直樹演じる白スーツの殺し屋。もう人の好い父親役の面影はない!――春日太一の木曜邦画劇場
1965年(88分)/東映/4950円(税込) 最新刊『やくざ映画入門』では、やくざ映画に出演した俳優たちの紹介と解説に多くの頁を割いている。 やくざ映画は、極端な価値観の社会に生きる、極端な価値観の人……