著名な画家の孫娘として何不自由なく育ち、美貌と才知で知られた夫人・鳥尾鶴代。しかし、終戦後のある日、官邸のディナーでGHQの高官ケーディスと出会う。始まった“ダブル不倫”はその後、社会を巻き込む大事件……
「私は女王様だった」「少女になるにつれて美しいと言われ…」良家の子女として育った子爵夫人が踏み出した“ダブル不倫”の重い一歩
この昭和事件史は戦前編、戦後編を通して、新聞報道をベースに事件を振り返ってきた。それは後になって事件を振り返って、というのでなく、その当時、新聞の読者としての一般市民が事件をどう受け止めたかに視点を置……
「浅草のストリップ劇場に現れ、女体鑑賞としゃれ込んだ」現れた“南朝の系譜を継ぐ天皇”と“キクの御紋”の行方
日付がはっきりしないが1946年に出た雑誌「すとりいと」には「問題の熊澤天皇 共産党に共同闘争を申込む」という記事がある。 それによれば、同年7月5日、吉田長蔵「侍従長」が衆議院院内控室に共産党議員を……
「女は道具だ」「いつも同時に女性たちと…」“ヒーロー”から転落した現役東大“ヤミ金”社長の知られざる実像
終戦直後、「ヤミ金融」として台頭した「光クラブ」。“学生社長”として東大法学部に在籍した山崎晃嗣社長を中心に拡大を続けたが、資金難で行き詰まり、社長は手記を残して亡くなった。残された手記を、当時の新聞……
「容姿端麗にして事務的手腕と社交性を具えた近代女性は来れ」“行き過ぎた秀才”現役東大生ヤミ金社長の最期
戦後の“アプレ(ゲール)犯罪”としては、このシリーズでも「メッカ殺人事件」「オー・ミステーク事件」を取り上げた。「八宝亭事件」の容疑者も“アプレ”の1人に挙げられた。今回登場するのはその中でも“アプレ……
「シベリアで魂を売った」「手先になった日本人は誰か」暴露を続けた極北の“スパイ”とその最期
外務省と公安調査庁の発表とほぼ同じころ、アメリカ・ワシントンでも動きがあった。こちらは朝日の紙面。米、亡命受け入れ発表 ラ氏 おおげさな会見【ワシントン=中村特派員13日発】米国務省は13日午後8時(……
駐日書記官突然の失踪!その正体は…戦後日本最大のスパイ事件
スパイというと、「007」などの映画や小説の世界を想像し、身近な存在と思えないのは、戦後日本の「平和ボケ」と言われるだろうか。 戦前にはゾルゲ事件という大規模なスパイ事件があったが、今回のラストボロフ……
バリケードに立てこもった女優たちにも向けられた「空には飛行機、陸には戦車」…「娯楽の王様」だった映画界で何が起こったのか
資本家側は着々と反撃の準備を進めた。GHQの方針転換がそこに加わった。「1946年後半の第二次読売争議のころから、GHQは労働運動の行き過ぎに警戒心を持ち始め、特に左翼的な産別会議系の運動に規制を加え……
「270名に対し、個人宛て解雇状を発送した」日本映画の運命を決定づけた戦後最大の労働争議はなぜ起こったのか
ベネチア映画祭でグランプリを受賞し、戦後の名画といわれる黒澤明監督の「羅生門」は、この争議がなければ生まれなかったかもしれない。そして、その映画に主演し、やがて“世界のミフネ”と呼ばれた大スター三船敏……
打ち上げられる遺体、家族を探す半狂乱の女性…北海道で起こった「タイタニックに次ぐ世界2番目の海難事故」
昭和の時代には、人や物を地域から別の地域に運ぶ連絡船が全国各地にあった。特に国鉄(現JR)が運航していた本州と北海道、四国を結ぶ航路は大動脈だった。 今回取り上げる洞爺丸転覆事故をきっかけに青函トンネ……