「正確な情報」が「無謀な開戦」につながったという痛恨の逆説――日米開戦80年目の真実

 近年、ファクトやエビデンスの重要性が盛んに指摘されています。その裏には、「正しい情報」に基づいて考えれば「正しい判断」を行うことができる、という予断が見え隠れしているように思えます。

 しかし、「正しい情報」が必ずしも「正しい判断」に結びつくとは限りません。経済学者の牧野邦昭氏が著した『経済学者たちの日米開戦 秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く』では、「正確な情報」こそが、かえって政策決定者たち……

トナカイと生きるサーミが語った「COP26に伝えたいこと」

「トナカイは、私たちが生きている意味」

 11月5日、ロンドン―ストックホルム便では不織布マスクを強制したスカンジナビア航空だったが、国内線は規制がなくマスク姿の乗客はほとんどいなかった。そもそも乗り換えのストックホルム・アーランダ空港でもほとんどいなかった。街なかはほぼフルオープンのロンドンでも空港の中はマスク着用義務があるのに。さすがコロナ対策で独自路線を取ってきたスウェーデンだ。1……

『敗北を抱きしめて』ジョン・ダワーが評価した、日本の戦意高揚映画と戦争モチーフ着物に見られる「近代性」

 アメリカの歴史家ジョン・ダワーと深い親交のあるジャーナリスト会田弘継氏は、ある日「日本の明治維新とアメリカの南北戦争」を発端に「日本近代史観」について語り合った。アメリカ同様に「半封建・半近代」国家だった日本は、アメリカを後追いしながら近代化したのではなく、両国の通った道はパラレルだというダワーの指摘。それはベトナム戦争体験から導かれた、西欧主導の近代観への深い懐疑から生まれていた。

 アフガ……