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では、作業中に事故を起こしてしまった場合、周囲に誰もいない場合はどうでしょうか?
農機具に巻き込まれてしまっても、そのまま、しばらくの間、放置されてしまいます。
夜まで誰にも気がついてもらえないことだってあるでしょう。
たとえ、最初は小さな事故であっても、救出に時間がかかれば、出血多量で亡くなる可能性も否定できません。

ここで、実際にあった農機具での事故をご紹介します。
畑で、作業中、トラクターの下敷きになり、ひとりで作業していため、そのまましばらく発見されませんでした。
夕方を過ぎても帰宅しないことで、家族が心配し捜索、そして、トラクターの下敷きになっているところを発見したという事故例です。
その方は、命は取り留めたものの、クラッシュ症候群になってしまいました。
これは、圧迫され続けた筋肉の傷害から、有害であるカリウム、ミオグロビンなどが、全身に回ってしまう状態です。
以後、透析を続ける生活となってしまいました。
このようなケースは、もっと発見が早かったら、もっと軽症で済んだかもしれませんよね。
ですから、畑で作業する際は、複数の方と共同で作業するなど、単独にならないように注意したいものです。
また、万が一の場合、現在はGPS付きの携帯電話もありますので、それで捜索可能なように何らかの対策をする必要がありますね。
特に近年では、農業に従事している方が高齢化していますので、農機具で事故を起こす危険性はさらに増加していると言えるでしょう。