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20年前に起きた主婦殺害事件が急展開。

逮捕のきっかけは、現場に残されたDNAだった。

複数の捜査員が出入りする広島・福山市の住宅。
20年前、福山市内で起きた主婦殺害事件で、殺人の疑いで25日に逮捕された竹森幸三容疑者(67)の自宅。

停滞していた捜査が急展開したこの事件。

きっかけは、現場に残されたDNAだった。

事件は、2001年2月6日午後1時前、福山市明王台の住宅で起きた。

110番通報を受け、警察官が駆けつけたところ、階段に倒れる当時35歳の主婦を発見。

その左脇腹には、ナイフが刺さっていたうえに、口に粘着テープが貼られた状態で死亡していた。

警察は、殺人事件として捜査を開始。

凶器と同じ型の刃渡りおよそ10cmの果物ナイフや、現場に残された靴跡と同じ型のテニスシューズを公開し、情報提供を呼びかけていた。

しかし、このナイフとシューズは大量生産だったため、容疑者を絞り込めず、20年がたった。

ところが25日、事態が急展開。
殺人の疑いで、同じ福山市内に住む無職の竹森容疑者を逮捕した。

捜査関係者によると、事件が動くきっかけとなったのは、10月上旬に寄せられた情報だった。

この情報をもとに、別の事件の関連で竹森容疑者から採取していたDNAと、20年前の現場で採取した血痕のDNAの型を調べたところ、2つが一致。

そこで25日、自宅にいた竹森容疑者に任意同行を求め、逮捕に至った。

これまで、竹森容疑者が捜査線上に上がったことはなく、被害者やその遺族との接点はわかっていない。

20年がたっての容疑者逮捕ということで、現場周辺の住民からは驚きの声が聞かれた。

近隣住民「もうお蔵入りだなと思っていたんですけど、急にニュースが出てびっくりしました」

調べに対し、竹森容疑者は「記憶にない」と話し、容疑を否認しているという。

警察は、竹森容疑者が、1人で犯行に及んだ可能性が高いとして、犯行に至った経緯など慎重に調べを進めている。