株式会社SkyDriveは、空飛ぶクルマの開発を手掛ける日本の企業です。
2020年の夏には、有人試験機「SkyDrive SD-03」のデモフライトを成功させ、世界中から大きな注目を浴びました。
そしてこの度、同社が申請した「空飛ぶクルマ」の型式証明申請が国土交通省に受理されました。
空飛ぶクルマの型式証明申請が受理されたのは日本で初めてのことであり、これから高い安全基準に基づいた審査が行われていきます。
目次
- 日本の空飛ぶクルマ「SkyDrive」
- 日本初!国交省が空飛ぶクルマの型式証明申請を受理
日本の空飛ぶクルマ「SkyDrive」
空飛ぶクルマ「SkyDrive SD-03」は、クルマというよりはバイクに似ています。
これは8つの電動ローターによって飛行する電動垂直離着陸機(eVTOL)であり、ヘリコプターなどと同じく離着陸に滑走路を必要としません。
駐車場2台分に収まるよう設計されており、航空機としてはかなりコンパクトなサイズだと言えます。
SkyDrive SD-03は試験機なので1人乗りですが、コンセプトモデルは2人乗りであり、将来的には運転手以外の搭乗も想定されているとのこと。
2020年のデモフライトの時点では、最高時速48km、最大飛行時間10分でしたが、これらの能力はさらに改良されていくことでしょう。
そして最初のデモフライトから約1年後の2021年10月29日、SkyDrive社は、空飛ぶクルマの型式証明申請が国土交通省に受理されたことを発表しました。
日本初!国交省が空飛ぶクルマの型式証明申請を受理
今回受理された型式証明申請とは、新たに開発された航空機の安全性を証明するためのものです。
国土交通省は航空法に基づき、設計・構造・強度・性能などが安全基準や環境基準に適合しているか審査していくのです。
通常、この審査は開発と同時進行で行われていきます。
型式証明を取得できないと実用機にはなりえないため、この審査はすべての機体メーカーにとって「避けられない難関」なのです。
そして日本で空飛ぶクルマの型式証明申請が受理されたのは、これが初めてです。
本格的な審査が始まったことを示す今回の発表は、空飛ぶクルマの実用化が着実に進んでいる証拠だと言えるでしょう。
ちなみに今回受理された型式証明申請の対象は、「2025年に事業化を目指している機体」とのこと。
つまりSkyDrive社は、「SkyDriveの実用バージョン」の開発を本格的にスタートさせたのです。
今後は国土交通省と連携しながら、実際に日本の空を飛べる安全な機体を開発していきます。
SkyDrive社によると、2025年には大阪ベイエリアでのサービス開始を目標にしているとのこと。
審査と開発が順調にいけば、数年後にはわたしたちも空飛ぶクルマに乗れるかもしれませんね。
参考文献
日本初、SkyDrive「空飛ぶクルマ」の型式証明申請が国土交通省により受理されました
It’s Official. Japan Granted a Safety Certificate to a Flying Car, for the First Time
https://interestingengineering.com/its-official-japan-granted-a-safety-certificate-to-a-flying-car-for-the-first-time?utm_source=rss&utm_medium=article&utm_content=03112021