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“行政のデジタル化の推進”について、どのように感じていますか?

デジタル庁の創設や“脱ハンコ政策”など、行政のデジタル化が推進されています。
また、政府は行政手続きのデジタル化に役立つとして、マイナンバーカードの取得を推進しています。

そのような中、政府は、マイナンバーカードを保有する全国民を対象に、1人3万円相当のポイントを給付する方針であると発表しました。

その後、11月10日には、「1人最大2万円分のポイント」を付与する方向で調整を進めていることが発表されました。

これを機に、マイナンバーカードを作ろうと思っている方はどのくらいいるのでしょうか。

今回は、全国の男女480名を対象に、行政のデジタル化についてアンケートを実施しました。

※インターネットでのアンケート調査のため、回答された方(特に一般的にはネット・デジタルには疎い方が多いと言われる高齢者)の中でも、比較的ネットやデジタルに慣れている方が多いと考えられます。ここで紹介する内容は、あくまでも今回のインターネット調査結果であることを予めご承知おきください。

「行政に関するアンケート」調査概要
調査手法 インターネットでのアンケート
※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施
調査対象者 男女
調査期間 2021年11月8日~11月12日
質問内容 質問1:“行政のデジタル化の推進”について、あなたはどちらの意見ですか?
質問2:その理由を教えてください。
質問3:マイナンバーカードを取得していますか?
質問4:マイナンバーカードを保有する全国民を対象に、1人3万円相当のポイントを給付する方針を知ったうえで、マイナンバーカードを取得しようと思いますか?
質問5:マイナンバーカードを取得しようと思わない理由を教えてください。
質問6:あなたの思う「行政のデジタル化の進め方」を教えてください。
集計対象人数 480人(20代以下~70代以上 各年代80名)

28.5%の方が、マイナンバーカードを3万円分のポイントを給付する方針を「知ってから取得しようと思った」と回答

まず初めに、“行政のデジタル化の推進”について、どのように思うか聞きました。

68.3%と約7割の方が“行政のデジタル化の推進”について「賛成」のようです。

こちらを年代別に集計すると、このようになりました。

今回のアンケートがインターネット調査によることも影響していると思いますが、どの年代も「賛成」が過半数を超えています。そして、年代ごとでの大きな差や傾向は特に見られませんでした。

それでは、「賛成」「反対」「どちらともいえない」、それぞれの回答の理由についても聞いたので一部を紹介します。

「賛成」回答理由

  • 今の行政サービスは、何でも紙面であれこれ申請して面倒な書類が多いし、難しいことばかりなので、簡略化して貰いたい。(40代・男性)

  • 便利だと思う。個人情報が問題になっているが、大した情報は持ってない。(60代・男性)

  • すばやい対応が期待できるし、年をとってから自宅からの対応が楽になるので。(60代・男性)

  • いちいち市役所にいかなくても証明書が自宅でとれて便利になると思うので。(60代・女性)

  • これだけ民間でもデジタル化が進んでいるのに、行政で取り入れない意味がわからないです。(40代・女性)

  • 市役所は平日の昼間しか対応していないので会社員には不便だから。(20代・女性)

  • オンラインでいろいろできれば、窓口の時間を気にせずいつでもできるし、選挙の投票に関してもオンラインでできれば投票率が上がると思うし、便利になると思ってるから。(50代・女性)

  • データだと何個でも残せるから。紙だと無くしやすいし、誤って捨ててしまうかもしれないから。(10代・女性)

  • スマホや、パソコンで操作できるようになれば、便利なので。(50代・男性)

  • ペーパーレス化を推進して、紙の使用を削減したほうがよい。(60代・男性)

  • ハンコはやっとレスになったけど、役所はムダな紙決済が多そう。職員の残業も減るならデジタル化はどんどん推進した方が合理的。(50代・女性)

  • アナログ、紙、ハンコは時代遅れなので。(40代・男性)

  • 業務の効率化、公務員の負担軽減、経費の削減につながるからです。(50代・男性)

  • 時代の流れを取り入れるべきだから。せっかく開設したデジタル庁を有意義に機能させるべきだから。(50代・男性)

  • あまりにも業務が遅すぎる(決済を含めて)。どんどんデジタル化をすべきである。(70代・男性)

「反対」回答理由

  • システムを間違いなく運用出来るかどうか疑わしく思う。今まで人為的なミスが多々あり信用出来ない。(70代・男性)

  • 個人情報の管理がしっかりできていないのに行政のデジタル化もあったものではないので。(40代・男性)

  • デジタルやネットが信用できない。直接相手とやりとりできた方が安心で確実だから。(40代・女性)

  • 行政の技術は未熟でデータの漏洩が心配。(60代・男性)

  • お年寄りをないがしろにしてほしくないから。(40代・男性)

  • コミュニケーションあっての行政だと思うから。デジタルは、お年寄りにとって不便な気がする。(50代・女性)

  • 無駄な税金になるから。(40代・男性)

  • 問い合わせ先がわかり辛くなる。(50代・女性)

  • アナログ人間なもので様々な技術の進歩について行けないので。(50代・男性)

  • アナログのほうが目に優しいし速い。デジタルで残したほうがいいことだけ残せば?(50代・女性)

  • マイナンバーカードなどだんだんついていけなくなった。(40代・女性)

  • セキュリティーが甘いので、あまり賛成しない。(30代・男性)

「どちらともいえない」回答理由

  • デジタル化が必要な部分もあるし、今のままでいい部分もあると思う。(20代・男性)

  • できる人には便利。でもできない人もいる。(60代・女性)

  • デジタル化はうまくやれば効果があると思うが、政府のシステム設計はとても稚拙。(70代・男性)

  • デジタルが使える環境ができてない人もいると思うから。行政で各家庭の環境を整えてくれればいいけどね。(60代・男性)

  • テクノロジーについていけない中高年も多そうだから便利なようだが問題も多い。(60代・女性)

  • 今のようなCOCOAがダメなら放置みたいなやり方はダメ。オードリータンさんみたいなエキスパートを中心に進め、情報漏洩やバグがない状態にしなければならない。(50代・女性)

続いて、マイナンバーカードを取得しているか聞きました。

64.2%が「取得している」と回答しました。
多くの方がすでにマイナンバーを持っているようです。

一方、35.8%の方はマイナンバーカードを「取得していない」と回答しました。

マイナンバーカードを「取得していない」方に、マイナンバーカードを保有する全国民を対象に、1人3万円相当のポイントを給付する方針を知ったうえで、マイナンバーカードを取得しようと思うか聞きました。
※アンケート開始(11/8)当時は3万円分のポイントを給付する方針だったため、「3万円」として質問しています。

28.5%の方が「この方針を知ってから取得しようと思った」と回答しました。
現在は最大2万円分と減ってしまいましたが、「3万円分のポイントが給付されるなら取得しよう」と考えた方は少なくないようです。

また、「この方針を知る前から取得しようと思っていた」という方も20.3%いるようです。

一方で、51.2%の方はマイナンバーを「取得しようと思わない」と回答していました。
マイナンバーを「取得しようと思わない」方に理由について聞きました。

マイナンバーを「取得しようと思わない」回答理由

  • あえて必要と思わないからです。(60代・男性)

  • 行政や関係機関のセキュリティレベルが信用できない、取得するのにかかる手間と時間が嫌、つまりメリットに対してデメリットの方が大きいと感じている。(40代・女性)

  • まだ利便性が分からない。ポイントはどんな使い方があるのか分からない。ポイントをくれるなら現金の方が良い。カードを作成した窓口でカードと一緒に配れば簡単に出来る。ポイントの3万円分なんか使い道がない。(60代・男性)

  • 手続きに行く時間が取れないので。(60代・女性)

  • 個人情報の取り扱いについて不安がある。(30代・女性)

  • いろいろ手続きがめんどうくさそう。(50代・女性)

  • お金やポイントで広げてもどんなメリットがあるのかのアナウンスが少なすぎる。情報漏えいの危険の方が怖い。(60代・男性)

  • 官僚が信じられない。政治家が平気で嘘をつくような人達に任せられない。(70代・男性)

  • 3万円で国民を釣ろうとしているなんて、国民を馬鹿にしている。ここまで無理にやろうとしていることが、逆に不信感が湧く。(60代・男性)

  • 銀行口座などの全財産を管理されることを懸念している。警察官、市役所の公務員などが気軽に銀行口座の情報を見られたり、漏洩するのではないかと懸念している。(30代・女性)

  • なくすと困るものは持ちたくない。(30代・男性)

  • 恐ろしい制度だと思う。国民のあらゆることを管理しようというシステム。絶対に同調圧力に負けないつもりでいる。(50代・女性)

最後に、“行政のデジタル化の推進”に「賛成」かつ、マイナンバーカードを「取得しようと思わない」と回答した方に、マイナンバーカードの活用をせずに行政のデジタル化を進める場合、どのような方法でデジタル化の推進をするべきだと思うか聞きました。

あなたの考える“行政のデジタル化”の進め方は?(マイナンバーカード不要×デジタル化推進してほしい)

  • 役所が行政手続きの確認作業をマイナンバーで照合するだけにして、マイナンバーカードや住民票等の提出などのアナログは排除すべき。政府は一元化の危険性やセキュリティの説明を丁寧にすること。デジタル化とはデジタルが不得意な人達が機器を使わずにワンストップで完結できるシステムですので。(70代・男性)

  • バーチャルオフィスにするとか、出勤しなくてもいいようにしたり、ペーパーレスを進めればいいと思う。マイナンバーカードはそのうち取得しなければいけなくなると思うけど、ナンバーで管理される事への、せめてもの抵抗をしているだけです。(40代・女性)

  • 健康保険証等の活用で十分にデジタル化を進められるはず。(50代・男性)

  • システムの開発を業者に丸投げするのでなくプログラマーの育成に力を注ぐべき。(70代・男性)

  • マイナンバーカードのように管理して情報漏洩ばかりするのではなく申請や紙の削減に特化してほしい。(30代・男性)

マイナンバー(個人番号)さえあれば、または保険証等既存の本人確認書類があれば、マイナンバーカードを作らずに行政デジタル化を進められるだろうという意見がありました。
ですが、中には“行政のデジタル化には実はマイナンバーカードが必要”だと思っていることが伺える回答もありました。

まとめ

今回の調査では、行政のデジタル化推進についてアンケートを実施しました。

行政のデジタル化については、約7割の方が「賛成」と回答していました。

また、マイナンバーカードについてもすでに「取得している」という方が多く、64.2%でした。
取得していない方も約半数は、「この方針を知る前から取得しようと思っていた」「この方針を知ってから取得しようと思った」など取得に前向きなようです。

一方、未取得の方の51.2%と半数以上は「取得しようと思わない」と回答しました。
理由としては、「セキュリティや情報漏えいの不安がある」や「ポイントの使い方がわからない」、「すべてのデータを政府に監視されているようで嫌だ」などがありました。

※インターネットでのアンケート調査のため、回答された方(特に一般的にはネット・デジタルには疎い方が多いと言われる高齢者)の中でも、比較的ネットやデジタルに慣れている方が多いと考えられます。ここで紹介した内容は、あくまでも今回のインターネット調査結果であることをご承知おきください。