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生活に密接に関わる消費税。税率は今後、どうなるのだろうか。

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政府の大規模な経済対策が閣議決定され、2021年度の税制改正に向けた議論がスタートしようとする中、岸田首相と自民党の宮沢税調会長が、19日、それぞれ、今後の消費税のあり方について発言した。

岸田首相は内閣記者会のインタビューで、財政健全化に関連して「消費税に触れることは考えていない」として税率引き上げを否定した。

さらに、岸田首相は、2025年度の基礎的財政収支(=プライマリーバランス)の黒字化目標について、「再確認と必要な検証を行っていく」と述べ、目標の見直しを示唆。

黒字化目標は、21年の「骨太の方針」の中で堅持が明記されているが、岸田首相は「コロナの経済財政への影響の検証を行い、目標年度を再確認するということが明記されている」と指摘した。

一方、FNNなどのインタビューに応じた宮沢税調会長は、「消費税についてすぐに引き上げの検討を始めるという状況にはないことは確かだ」と当面の増税を否定し、「コロナからどうやって経済を回復していくかを見極めないといけない」と強調した。

そのうえで、宮沢氏は「社会保障費が増加するのは間違いないので社会保障を削るのか維持するのか。維持するのであれば何で埋めるのかの議論は避けて通れず、消費税もかなり有力な選択肢として議論されることは間違いない」として、将来的な選択肢として、社会保障の水準を維持するための消費増税の可能性に言及した。