＜左派のマルクス主義政党「ペルー・リブレ」から立候補したペドロ・カスティジョの支持率は、4月の大統領選前には1桁だった＞ 7月28日、ペルーに新大統領が誕生した。6月6日に行われた大統領選の決選投票から2カ月近くがたつなか、就任したのは元小学校教師で左派のマルクス主義政党「ペルー・リブレ」が擁するペドロ・カスティジョだ。 無名ともいえるカスティジョの大統領就任は、ほぼ誰も予想していなかった。彼の支持率は4月の大統領選前には1桁だったが、投票では予想外の19%近くを獲得してトップに立ち、後を追うフジモリ元大統領の長女ケイコ・フジモリとの決選投票に進んだ。 決選投票では地方の貧困層による支持を急拡大したカスティジョがフジモリに4万4263票差で勝利したものの、フジモリ側が根拠のない選挙不正を訴え争っていた。今回、ペルーの選管がカスティジョの当選を確定し、フジモリが敗北を受け入れた。 一方、新政権誕生後も国会はフジモリ率いる右派の人民勢力党など野党が過半数を占める。カスティジョとの対立はこの先も続く。 From Foreign Policy Magazine ===== カスティジョ新大統領の就任3日後、首都リマでは早くも反対デモが行われた。極左思想で知られるギド・ベリド氏を首相に指名したことで、市民の間で不安が広がっている Al Jazeera English-YouTube