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 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権には南北通信の再開を表明して対話攻勢を仕掛ける一方、バイデン米政権には「敵視政策」を批判し、対話の提案を蹴るという米韓で態度を使い分ける戦略に出た。国内の経済事情が切迫している上、北朝鮮に融和的な文大統領は残る任期がわずかで、先に韓国の取り込みを固める外交路線にかじを切った形だ。