中国「アフリカと団結」 ワクチン10億回分提供へ

 【北京=三塚聖平】中国とアフリカ53カ国が参加する「中国アフリカ協力フォーラム」の閣僚級会議が29日に開幕し、オンライン形式で出席した中国の習近平国家主席は、アフリカ諸国に新型コロナウイルスワクチンを10億回分提供する方針を表明した。6億回分が無償援助で、残りの4億回分は中国企業とアフリカ側が共同生産の形をとる。…

南ア、渡航制限に反感 オミクロン株発見で「処罰」

 【カイロ=佐藤貴生】新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」を世界で最初に発見、報告した南アフリカのラマポーザ大統領は28日、世界各国が相次ぎ南アやアフリカ南部からの渡航を制限したことについて、「科学的根拠に基づく判断ではない」と強い失望感を表明し、早期撤回を求めた。…

台湾・総統がバルト三国議員団と会談 民主主義保護へ協力呼びかけ 

 【台北=矢板明夫】台湾の蔡英文総統は29日、バルト三国のリトアニアとエストニア、ラトビアの国会議員団と総統府で会談した。蔡氏は台湾とバルト三国がそれぞれ中国とロシアからの脅威にさらされていることを念頭に、「世界は今、権威主義の拡張と偽情報の脅威に直面している」と強調し、「一緒に民主的で自由な生活様式を守っていきたい」と協力を呼びかけた。…

変異株「オミクロン」命名、WHOが中国に配慮? 米FOXニュースが見方伝える

 米FOXニュースは27日、新型コロナウイルスの新たな変異株の名前「オミクロン」について、世界保健機関(WHO)が中国への配慮などから原則を曲げて決めたとの見方が出ていると伝えた。ギリシャ文字のアルファベット「クサイ」が中国の習近平国家主席の姓である「習」の英語表記「XI」と同じため飛ばされたという。…

中国で「抗米」映画が歴代1位に 批判封殺の動きも

 【北京=三塚聖平】中国で、朝鮮戦争(1950~53年)の激戦地を題名にとった映画「長津湖(ちょうしんこ)」が26日までに、興行収入56億9500万元(約1020億円)を記録し、中国映画市場で歴代首位となった。中国人民志願軍と米軍の戦いを描いた国威発揚映画で、現代の米中対立を背景に中国共産党・政府は「抗米」の過去を強調している。…

中国外相「米は対立作り出す」 民主主義サミット批判

 【北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は26日、バイデン米政権が来月にオンライン形式で開く「民主主義サミット」について、「一つの国の基準に基づいて線引きを行い、分裂と対立を作り出す」と非難した。中国を念頭に置いた新たな連携の枠組みになることを警戒している。…

<独自>香港、台湾の議長選出阻止 WTO委 中国意向か

 世界貿易機関(WTO)のもと一部加盟国・地域でつくる「政府調達委員会」で、台湾の議長への選出を香港が阻止し、議長不在が続いていることが27日、分かった。日米欧など圧倒的多数が台湾選出を支持したが、香港の反対で全会一致方式の選出手続きが停止。同委の機能不全が懸念されている。反対の背景に台湾と対立する中国の意向があるとみられており、同委の参加国から「極めて不適切だ」(米国)などと反発する声が出ている。…

国際機関での台湾支持強まる WTO委問題

 国際機関への台湾の参加や地位向上を支持する声が米政界で強まっている。台湾の参加機会拡大を後押しし、台湾へ威圧的な行動を強める中国を牽制(けんせい)する動きだ。これと歩調を合わせ、中国本土からの独立性が揺らぐ香港について、これまで優遇されてきた貿易・金融面の地位を疑問視する見方も強まる。世界貿易機関(WTO)での台湾と香港の対立劇は、そんな潮流に一石を投じている。…