長時間立ったまま働いていると、足のむくみや疲れが気になりますよね。今回は『疲れないカラダ大図鑑』のなかから、立ち仕事で疲れてしまった足を簡単に癒す方法を紹介します!
すきま時間を使って、疲れた足を癒したい!
こんにちは。メディカルトレーナーの夏嶋隆です。
私は「動作解析」の専門家として、アスリートたちのトレーニングをサポートしてきました。
動作解析とは、人間の動作を観察・記録して、運動学や解剖学、物理学に沿った「人体構造に合った正しい動作」を検証し、それをスポーツの現場に還元していく研究です。
これまで、プロサッカー、プロ野球、バスケットボール、格闘技、陸上競技など、スポーツ界で活躍するたくさんのアスリートたちが私のもとを訪れてきました。そしてその動作を解析して施術をし、疲れや痛みの軽減をサポートしてきました。サッカー・セリエAの外国人選手から、元日本代表の中山雅史さんや久保竜彦さん、プロ野球広島カープで監督としても活躍した名外野手など、多くの方々が私の施術を信頼し、私を訪ねてくれました。
アスリートには疲労やケガがつきものです。その原因の多くは「間違った姿勢・動作」をしているために引き起こされています。アスリートたちと同様に、人体構造的に間違った姿勢や動作が習慣化してしまうと、肉体的疲労度が増し、パフォーマンスが著しく低下する危険性が高まります。姿勢や動作を正すことこそ、体がベストな健康状態を保つのには欠かせないことなのです。今回は拙著『疲れないカラダ大図鑑』(アスコム刊)のなかから、立ち仕事で疲れてしまった足を簡単に癒す方法を紹介します。
長時間の立ち仕事で疲れた足を癒す方法
販売員など、長時間立ったまま働いている人の悩みは、足のむくみと疲れです。
とくにハイヒールの着用を義務づけられている人は、足への負担はより大きくなります。
ハイヒールほど「疲れやすい靴」はないため、女性だけにそれを強要するのはいかがなものか、と私の立場からは思います。そうは言っても、職場の事情で履かなければならない人がいるのが現実かもしれません。
ハイヒールを履いた状態で立つと、自然と上体が前傾になります。そのままだとバランスが崩れてしまうため、無理をして腰を反って重心をキープしている状態です。ヒールが高すぎると、より腰を反らなければならないため、できるかぎり低めのヒールを履いたほうが疲れにくいといえます。
長時間の立ち仕事で足が疲れてむくんでしまうのは、ふくらはぎの緊張状態が続いて、血流が悪化しているからです。
動き回ることができなくても、その場で足踏みをするなどし、できるかぎりふくらはぎの緊張を解くようにしましょう。直立しているときは体の重心を定期的に変えることが大切です。お客さんがいないときなどは、壁に寄りかかるなどして、重力のダメージを分散させることをオススメします。
実際の仕事の現場ではなかなか難しいかもしれませんが、折々に足を休ませてあげることが大切です。
立ち仕事の疲れを癒す体操
すきま時間や休憩時間に気軽にできる、足の疲労回復のためのオススメの体操をお伝えしましょう。名づけて「ふくらはぎプルプル体操」です。
立ち仕事の人は、時間を見つけたら「ふくらはぎプルプル体操」をしましょう。膝から下を素早く動かすことで、ふくらはぎや足首の柔軟性を取り戻します。上半身を固定して行なうので、腰痛対策にも効果的です。
「ふくらはぎプルプル体操」なら、勤務中のちょっとしたすきま時間にも行なえると思います。こり固まったふくらはぎをほぐしてあげるつもりで、プルプルしましょう。
【ふくらはぎプルプル体操のやり方】
1. 片方の手をお腹の前、もう片方の手を背中に回す
2. 片方の足で立ち、もう片方の足の膝から下を、90秒左右にプルプル振る
(両足の膝ができるだけ離れないように)
3. 片方の足で立ち、もう片方の足の膝から下を、前後に90秒プルプル振る
(両足の膝ができるだけ離れないように)
4. 手の位置(お腹側と背中側)を逆にして、逆の足も同様に行なう
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この体操なら、短時間でこっそりリフレッシュすることができそうですね!
もっと詳しく知りたいかたは、ぜひ夏嶋さんの『疲れないカラダ大図鑑』をチェックしてみてください。仕事中や、家事・育児をしている時でも即使える「疲れない凄ワザBEST100」が紹介されています。働く女性のお守りのような一冊になること、間違いなしです!
疲れないカラダ大図鑑(アスコム)
著/夏嶋 隆
価格:1,540円(税込)
TOP画像/(c)Shutterstock.com