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動物と人との共存を目指した新しいファッションの提案。

ファッションブランドのH&Mで、4日から数量限定コレクションの販売が始まった。

テーマは「人と動物たちが平等に共存する世界」。

冬物に使われることが多い動物由来の素材を一切使用していない商品になっている。

寒い冬には欠かせないダウンジャケット。

素材に使われているのは…

H&M広報部・田中都さん「こちらが羽毛の代わりに“花びら”を使ったダウンになっています」

アメリカの企業が10年かけて開発したという“花びらダウン”。

手摘みで収穫した野生の花を乾燥・裁断し、中綿のように加工した素材が使われている。

実際に着てみると、軽くて温かく、普通のダウンと全然変わらないという。

表面の素材もリサイクルナイロンを使用し、100%生分解性のダウンになっている。

また、冬らしいトップスの思わず触りたくなるふわふわのファー素材は、なんと漁業用の網や廃棄されたカーペットなどから作られている。

客「かわいいし、めっちゃ気持ちいい。こんなふわふわになるんですね」

回収した廃棄物を仕分け、洗浄しリサイクルされたナイロン素材を50%使用して作られ、動物の毛皮のような触り心地を再現している。

さらに、ワインの製造工程で廃棄されるブドウの皮や茎などを原料としたビーガンレザーの服も。

動物由来のレザーでは、加工する過程で大量の水や化学薬品を使用しなければならないが、ヴィーガンレザーではその工程が必要ないため、よりいっそう環境にも優しい素材になっている。

H&Mでは、2021年3月から革新的な素材や製造工程に着目したコレクションを展開。

世界的なファッションブランドの規模を生かし、ファッション業界全体の変革を目指す。

H&M広報部・田中都さん「わたしたちがコレクションで(革新素材を)使うことによって、それが業界全体に広く知れわたって、需要が高まって流通量が増えればという思いを込めて、こういった素材を積極的に活用している。将来的には、お客さまが機能性やデザインにひかれて、魅力的だなと思った商品が、あたり前にサステナブルに作られているという状況を目指して取り組みを進めていく」