<目と鼻の先を巨大なクマが歩き回るも、落ち着いた声で話し掛け続けたTikTok動画が話題に> 米アラスカ州を旅行中のグループが、森の中で巨大なハイイログマに至近距離で遭遇した動画が、大きな注目を集めている。 すぐ目の前をハイイログマが歩いているという恐ろしい状況だったが、グループは国立公園局の定めるガイドラインに従って完璧な対応をしたようだ。 問題の動画は、8月3日に@mrsb111が動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に投稿。動画はすぐにバズり、再生回数は驚きの1060万回(本記事の執筆時点)を超えて、現在も増え続けている。 動画(下)は最初、アラスカの森の景色を映し出しており、低く落ち着いた声で「やあ、ビッグボーイ」と繰り返す男性の声が入っている。さらにグループの別のメンバーが「マズい」と小さく囁いているらしい声も聞こえてくる。 そこに画面左側からゆっくりと、ハイイログマがやってくる。クマは立ちすくむ4人の、ぞっとするほどすぐ近くまで来るが、そのまま彼らの前を通り過ぎて数メートル先で足を止め、くるりと体の向きを変えると、同じ道を歩いて帰っていく。 その間ずっと、同じ人物の声が、一定の抑えた調子で「やあ、クマさん」とクマに話しかけ続けている。 @mrsb111 Incredible trip to Alaska we happen to encounter a bear walking right in front of us fortunately my seaplane captain kept everyone calm original sound – MrsB111 コメント欄にはジョークや独自解説も 動画を投稿したTikTokユーザーの@mrsb111は、動画に添えた短い文章で「アラスカ旅行での信じられないような体験」と書き、当時の状況について簡単に説明している。 「突然現れたクマが、私たちの目の前を歩いていった。幸いにも水上飛行機の操縦士が、みんなを落ち着かせてくれた」 この投稿には160万もの「いいね」がつき、3万1000近いコメントが寄せられている。動画をネタにみんなが楽しんでいる様子が伝わってくる。 「ここでどうするのが正しいことなのか分からない。でも自分だったら思わずちびるだろうし、それが間違いなのはなんとなく分かる」と嘆く人。 「可愛いクマだ。トイレットペーパーを探しているんだな」と冗談を言う人。 グループに近づいてきたハイイログマは、別の動物と争ったばかりだったのではないかと指摘する者もいる。 あるユーザーは「背中の傷跡から察するに、このクマは別のクマ、あるいはもっと体の大きな動物との争いを終えたところだった」と解説してみせる。「それで新しい縄張りを探しているんだ」 ===== ハイイログマと遭遇した場合の対処法についてのコメントも多い。ある人物はこんなコメントを残している。 「落ち着いて、動きはゆっくりと。抑揚のない声で話して、相手に『自分たちはここにいるよ』と伝えれば、大丈夫。このグループの対応は完璧だった」 米国立公園局のアドバイスも同じだ。同局はウェブサイトで、クマと遭遇したら「落ち着いて行動を。大半のクマは、あなたを襲おうと思っていない。ただ放っておいてほしいだけだと覚えておくこと」と説明し、次のように呼び掛けている。 「落ち着いた声でクマに話し掛け続けること。そうすれば自分の気持ちをさらに落ち着かせるのに役立つし、クマも脅威を感じない。叫んだり、急に動いたりすると相手が襲い掛かってくる可能性がある。決してクマの鳴き声を真似たり、金切り声をあげたりしてはならない」 ===== @mrsb111 Incredible trip to Alaska we happen to encounter a bear walking right in front of us fortunately my seaplane captain kept everyone calm original sound – MrsB111