高市早苗前総務相が近く発売の月刊誌で、菅首相の任期満了(9月30日)に伴う自民党総裁選について、出馬する意向を明らかにしていることがわかった。
高市氏は8月10日に発売する月刊誌「文芸春秋」で、総裁選について「社会不安が大きく課題が多い今だからこそ、今回、私自身も総裁選に出馬することを決断した。日本を守り未来を拓くための政策を多くの候補者と競い、ベストな道を提示する機会を得たいと切望している」と述べ、出馬に意欲を示した。
また、高市氏は菅内閣について「支持率が1%になったとしても、任期中は支えることを自らに誓っている」と語る一方で、「菅首相が力強い発信が出来なくなっている」と指摘した。その理由について、「菅首相は衆院選で勝って国民の信任をいただいた経験がない」ため、「自民党員や国民の十分な信任を受ける機会がなかったからだ」と分析した。
さらに高市氏は、経済安全保障の観点から深刻な「中国リスク」をあげ、中国への技術流出に歯止めをかけるための法整備や体制強化の必要性を訴えた。
総裁選をめぐっては、菅首相は7月に「総裁として出馬するのは時期が来れば当然のことだろう」と述べ続投に意欲を示している。
また、二階幹事長は3日の記者会見で「今すぐ菅首相を代える意義は見つからない。むしろ『続投してほしい』という声の方が、国民の間にも党内にも強いのではないか」と述べ、菅首相続投を支持する考えを示していて、9月の総裁選に向け、党内の駆け引きが活発化している。