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ゲーム開発者のJeff Ross氏は1月6日、自身のTwitterアカウントにてある不満を吐露した。同氏が携わった『Days Gone』について、『ゴースト・オブ・ツシマ』と扱いが違うというのだ。その背景には、自身が携わった作品への思い入れと、当時のスタジオ上位組織の対応があるようだ。
 

 
『Days Gone』は2019年、PS4向けに発売された1人プレイ用ゾンビサバイバルゲーム。開発を担当したのはSIE Bend Studio(現在PlayStation Studios傘下)だ。同作は、昨年にはPC版としても展開され、記事執筆現在のSteamユーザーレビューでは1万9231件中で93%が好意的な「非常に好評」との評価を得ている。一方で、同作はPS4のリリース当時には評価が大きく分かれる作品でもあった。最適化不足やバグの多さなどが指摘され、評価集積サイトMetacriticにおいてはPS4版が100点満点中で71点と、大型タイトルとしてはやや低め。一部ファンの心を掴みつつも、評価としては苦戦傾向にあったタイトルなのだ。

Jeff Ross氏はかつてBend Studioに所属し、『Days Gone』にはゲームディレクターとして携わっていた人物だ。同氏は2020年末をもって同スタジオを離れることを発表していた。しかしながら、スタジオを離れた後も『Days Gone』には強い思い入れがあるようだ。同氏のTwitterアカウント上では最近もしばしば同作について語ったり、ファンの投稿をリツイートしたりする様子が見られる。そんな同氏が本日、“恨み言”とも取れる心情をツイートしたのだ。きっかけは、人気オープンワールドアクション『ゴースト・オブ・ツシマ』の売上800万本突破の報だった。
 

 
ツイートのなかでRoss氏は、「俺がソニーを離れた時点で、『Days Gone』は約1年半で800万本を売り上げていた」とコメント。PC向けにリリースされた現在ではさらに売り上げが伸びているだろうとしている。そして同氏は「スタジオのマネジメント層(Local studio management)は、それでも期待はずれの結果だったような扱いをした」と明かしている。すなわちRoss氏は、「『Days Gone』はセールス的に成功を収めていたにもかかわらず、ソニーからは失敗扱いされた」と訴えているのだ。

Ross氏が苦言を呈した背景には、『Days Gone』と『ゴースト・オブ・ツシマ』の類似した立ち位置もあるだろう。『ゴースト・オブ・ツシマ』開発元のSucker Punch Productionsは、Bend Studioと同じくSIE傘下のスタジオだ。両作ともPlayStationプラットフォーム向けに発売され、上述の通りどちらも発売後約1年半で800万本を売り上げている。にも関わらず『ゴースト・オブ・ツシマ』の方が多く称賛の声を浴びる傾向に、『Days Gone』への思い入れ強いRoss氏としては複雑なのだろう。留意したいのは、Ross氏が『ゴースト・オブ・ツシマ』を否定していない点だ。同氏が批判しているのはあくまでもマネジメント層の『Days Gone』への扱いである。
 

 
ただし、『Days Gone』の800万本突破の報はSIEからは公表されていないので、あくまでRoss氏のコメントがソース。さらに、70%オフと比較的安めに販売されたり、バリューセレクションとして廉価版が販売されたり、発売から1年半の間にやや安く売られる傾向にあったので、1年半を経ての数字という点でもやや事情は異なる。

『Days Gone』が本当に正当な扱いを得られなかったのかは意見が分かれる点だ。リリース当初の不具合状況を含めた評価という見方もあるかもしれない。しかしながら、Ross氏のなかには現在でもやりきれない思いがあるようだ。また、今回のツイートにはファンからの多くの反響も寄せられた。同氏は後のツイートにて、ファンの声に感謝を述べつつ「愛憎が10:1の割合だった」とコメント。『Days Gone』が今もユーザーの関心を集めるタイトルなのは確かだろう。
 

 
『Days Gone』はPC(Steam/Epic Gamesストア)およびPlayStation 4向けに発売中。


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