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2021 年ノーベル文学賞は英小説家のアブドゥルラザク・グルナー氏が受賞した。授賞理由は、植民地主義の影響および文化と大陸の隔たりにおける亡命者の運命に対する彼の徹底的かつ同情心のある洞察 (プレスリリースバイオビブリオグラフィー)。

グルナー氏は 1948 年、ザンジバル生まれ。1964 年のザンジバル革命で迫害の対象となったアラブ系のグルナー氏は学校卒業後、樹立されたばかりのタンザニア連合共和国により家族と離れて出国することを強制される。1960 年代の終わりに難民として英国に到着したグルナー氏は 1984 年まで帰国できなかったという。最近引退するまでグルナー氏は英語とポストコロニアル文学の教授として英ケント大学で教鞭をとった。

スワヒリ語を母国語とするグルナー氏だが執筆には英語を用い、デビュー作「Memory of Departure (1987)」から最新作「Afterlives (2020)」まで計 10 作の小説を発表しているほか、数多くの短編を発表している。作品では亡命者や移民としての暮らしを描きつつ、生まれ故郷との関係が重要な役割を果たす。彼のバックグラウンドは植民地としての歴史を経て文化的な多様性を持つインド洋の島であり、より原始的な植民地時代以前のアフリカに対するノスタルジアをすべての作品で避けているとのことだ。

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