Apple が App Store の特集記事で取り上げたアプリの中に App Store Review ガイドライン違反アプリがあると指摘されている(Mac Rumors の記事、 Ars Technica の記事、 9to5Mac の記事)。
記事はスライムアプリ 9 本を紹介するオーストラリア向けの App Store Story で、記事自体は既に削除(Internet Archive のスナップショット)されている。アプリはすべて無料だが、7 本がアプリ内課金を利用し、3 本は短期間の繰り返し課金で高額課金になる週単位のサブスクリプションを用意している。
App Store Review ガイドラインには「ユーザーに不当に高い金額を請求するAppは却下」されるとの記述があり、2 月にはこのようなアプリへの対策を Apple が開始したと報じられていた。しかし、少額な課金を繰り返すことで規制を迂回しているとみられるアプリが高収益アプリトップ 1000 の 2 % 程度を占めるとも指摘されている。
Mac Rumors では週 13 ドル (12.99 ドル) でサブスクリプション提供する「Jelly: Slime simulator, ASMR」への支払額が年間で 676 ドルになることを指摘し、このように高額なアプリがガイドラインに違反していないとは考えにくいと述べている。なお、上述の価格は米ドルではなく豪ドルであり、米国でのサブスクリプション価格は週 7.99 米ドルだ。iPad 上のコーディング環境「Codea」を開発した Two Lives Left の Simeon Saëns 氏の試用リポートによれば無料で利用できるのは 3 日間のみで、以降は週 12.99 豪ドルの支払いが必要になるそうだ。
記事が削除された一方で、削除されたアプリは「Goo: Slime simulator, ASMR」のみ。Jelly のほか、画面をタップすると単一の音が再生されるだけでアニメーションも何もないとして最低評価の「Slime.」も引き続き公開中だ。
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