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イラクでは本10日、予定を6月繰り上げ、総選挙が行われますが、繰り上げ総選挙となった最大の要因が、イラク政府、指導者の腐敗、無能と、インフレ等経済状況の悪化に加え、劣悪なインフラ等国民生活が無視されたことに対する、度重なる抗議デモに示される国民の不満と怒りの表明があったように思われます。

今次総選挙では329の議席を3240名が争うこととなるようですが、アラビア語メディアは、事前の世論調査では64%が投票すると回答したように高い投票率が期待されるが、上記のような国民の政治不信から、実際には40%程度にとどまると見る向きもあるようです。

いずれにしても、選挙である以上、社会の現実を反映するのは当然のことで、記事もイラクには、宗派主義、多数の民族が混住していて、更に米国の影響とイランの覇権主義の影響が拮抗し、恐らく投票を通じてもこれまでと大きく異なる議会が生まれることはなかろうとしているところがあります。

尤もこれまでの了解では、首相はシーア派(ということは実際の政治の担当者)、大統領はクルド、議会議長がスンニ派と割り振られていたが、スンニ派の中には大統領職をとるべきだとの意見もある由。

それよりも注目されるのは、al sharq al awsat net が、サドル派一族が、これまで彼らは議会第1党の地位を維持することで満足していたが、今回の選挙では同1族から首相を出すべきと発言し(サドル師自らの他、彼の甥もそのような声を上げている由)ていると報じており、シーア派強硬派つぃてイランとの関係がとかく微妙な、サドル派の動向がその通りとすれば、今後の政権工作等において、大きな影響がある可能性があると思われます。

いずれにせよ、俺までのところバグダッド等は平穏で、不穏な動きのニュースはないようです
下の風刺画は同紙の別の記事ですが、投票用紙に「イラク」t書きこんでいるところは、イラク国民が宗派は民族で分割されるのを拒否しているということでしょうか?
https://aawsat.com/home/article/3236786/%D8%A2%D9%84-%D8%A7%D9%84%D8%B5%D8%AF%D8%B1-%D9%85%D8%AA%D9%85%D8%B3%D9%83%D9%88%D9%86-%D8%A8%D9%85%D9%86%D8%B5%D8%A8-%D8%B1%D8%A6%D8%A7%D8%B3%D8%A9-%D9%88%D8%B2%D8%B1%D8%A7%D8%A1-%D8%A7%D9%84%D8%B9%D8%B1%D8%A7%D9%82
أمجد رسمي