Appleは日本時間11月10日、「iOS 15.2」「iPadOS 15.2」「watchOS 8.3」「tvOS 15.2」「macOS 12.1」の第2のベータ版を開発者向けにリリースしました。
パブリックベータ版はまだのようです。
更新11月13日:カメラアプリ内からマクロ撮影機能のオン・オフが可能に(iPhone 13 Pro向け)
更新11月11日:「iOS 15.2」「iPadOS 15.2」「watchOS 8.3」「macOS 12.1」の第2のパブリックベータ版が利用可能に
更新11月10日:自分の死後にApple IDや自分のデータにアクセスできる信頼できる人物を設定可能な「Legacy Contacts(レガシー連絡先)」、持ち物の検索に新機能追加、メールアプリで「メールを非公開」が利用可能になる、など複数の新機能や変更点が確認されています。
新たにリリースされたベータ版
- iOS 15.2 beta 2 (19C5036e)
- iPadOS 15.2 beta 2 (19C5036e)
- watchOS 8.3 beta 2 (19S5036d)
- tvOS 15.2 beta 2 (19K5035d)
- macOS 12.1 beta 2 (21C5031d)
今回確認された新機能や変更点
MacRumorsによると、多数の新機能や変更点が確認されています。
Legacy Contacts(レガシー連絡先)
「Legacy Contacts」では、自分の死後にApple IDや自分のデータにアクセスできる信頼できる人物を設定することができます。連絡先として指定した人物は、あなたの写真、メッセージ、メモ、ファイル、連絡先、カレンダーイベント、アプリケーション、デバイスのバックアップなどにアクセスできます。iCloudキーチェーンのパスワードは、ライセンスメディアと同様に、引き続きアクセスできません。
この機能はiOS15の新機能として紹介されている「デジタル遺産プログラム」を指すと思われます。デジタル遺産プログラムで故人アカウント管理連絡先になる人を指定すると、あなたが亡くなった時に、その人たちがあなたのアカウントと個人情報にアクセスできるようになります。
「Legacy Contacts」は「設定」>「パスワードとセキュリティ」からアクセスできます。
紛失物の検索
「探す」アプリでは、新たに「Items That Can Track Me(私を追跡可能な持ち物)」というオプションが追加されています。タップすると、自分の位置を追跡できる可能性のある持ち物が近くにあるかどうかを検索できます。
「Unknown Items(不明な持ち物)」機能を有効にすると、近くにあるものをスキャンし、他人のデバイスが近くにあるかどうかをユーザーに通知します。不明な持ち物が検出された場合、そのデバイスを無効にし追跡目的で使用できないようにする方法の説明が表示されます。
また、「Help Return Lost Items(紛失物の返却を支援する)」オプションも用意されており、近くにある紛失した可能性のあるデバイスをスキャンし、追跡スキャンと同様の動作を行います。紛失したデバイスが見つかった場合はそのデバイスが誰のものであるかを見つける方法の説明が表示されます。
iPadOS TV アプリ
iPadOS 15では、AppleはTVアプリに新しいデザインが導入されています。サイドバーによって、さまざまなセクションのナビゲーションがより簡単になります。
iOS 15.2では、購入可能な映画やテレビ番組にアクセスするための「ストア」タブがTVアプリに用意されています。新しいデザインとストアタブの追加により、Apple TV+のコンテンツと有料コンテンツを区別することができるようになります。
CarPlayのマップに常時ダークモードを搭載
iOS 15.2のコードによると、CarPlayのマップアプリにダークモードを常時オンにする新しいオプションがあるようです。
メールアプリで「Hide My Email(メールを非公開)」を利用可能に
メールアプリから直接「Hide My Email(メールを非公開)」を使用できるようになります。メール作成時に「差出人」フィールドをタップし、「メールを非公開」オプションを選択するだけで、ランダムなEメールアドレスが生成されます。
「メールを非公開」は、独自のランダムなEメールアドレスを生成し、あなた個人の受信ボックスに転送する機能です。本物のEメールアドレスを共有せずにEメールを送受信できます。iCloud+プランを利用しているユーザーなら誰でも利用できます。
受信側の人にはあなたの本当のメールアドレスは見えません。もしスパムメールが届くようになったとしても、そのメールアドレスを削除することで、そのような迷惑行為を止めることができます。
ディスプレイの修理制限の変更
Appleは本アップデートリリースと同日、壊れたディスプレイの修理を行った際にFace IDが機能しなくなる原因となっていたiPhone 13のポリシーを変更するソフトウェアアップデートを導入することを明らかにしました。
Appleは、iPhone 13とディスプレイをペアリングするマイクロコントローラーを持っており、ディスプレイの修理を行う際には、Appleのツールを使ってマイクロコントローラーをディスプレイにペアリングする必要があります。Apple以外の修理業者はそのようなツールを入手できないため、ディスプレイ修理を簡単に行うことができませんでした。Appleは、このマイクロコントローラーのペアリング要件を削除しており、コードによるとこの変更はiOS 15.2のベータ版で有効なようです。
Communication Safety(コミュニケーションセーフティ)
Appleは子ども向けのメッセージで「コミュニケーションセーフティ」を有効にしています。この機能は、子どものデバイスで受信したメッセージをスキャンして裸の写真などを検出するように設計されており、オプトインで親が有効にする必要があります。この機能は子どものアカウントに限定されており、Appleが開発中のCSAM機能とは異なります。
確認されているバグ
Appleによると、ベータ版にはいくつかのバグが残っています。ミュージックアプリでのストリーミング再生はCPU使用率が高くなり、バッテリーの消耗が早くなる可能性があります。また、検証可能なワクチン接種記録をインポートしたユーザーは、現時点ではWalletアプリに追加することができません。
カメラアプリ内からマクロ撮影機能のオン・オフが可能に(iPhone 13 Pro向け)【NEW】
iOS 15.1では設定から自動マクロ切り替えをオフにするオプションが用意されていましたが、iOS 15.2 Beta2では、カメラアプリ内にトグルオプションが追加されています。
設定 > カメラ > 自動マクロから機能の有効・無効を切り替えるのではなく、カメラアプリの中にある花のアイコンをクリックして切り替えます。
このボタンが表示されるようにするには、設定にある「自動マクロ」機能を無効にする必要があります。
これまでに確認されている新機能
- iOS15.2/iPadOS 15.2/watchOS 8.3/tvOS 15.2/macOS 12.1 Beta1
- iOS15.1/iPadOS 15.1/watchOS 8.1/tvOS 15.1/macOS Monterey
iOS15/iPadOS 15/watchOS 8/tvOS 15については次をご覧ください。
パブリックベータについて
ユーザーは、Appleの用意する次のサイトからパブリックベータに登録できます。
Apple Beta Software Programに参加するには、無料のメンバー登録が必要です。
有効なApple IDを所有し、登録時にApple Beta Software Program契約に同意することで、だれでも参加できます。
続いて、使用しているデバイスを登録してパブリックベータにアクセスし、最新機能を試すことができます。「フィードバックアシスタント」Appを使ってAppleに直接フィードバックを送信することでもできます。
パブリックベータは現在、iOS15、iPadOS15、tvOS15、watchOS8、macOS Monterey 12でそれぞれ利用可能です。
Source:iOS & iPadOS Release Notes, macOS Release Notes, News – Apple Developer
新しいiPhoneやiPod touchの情報は新型iPhoneの噂カテゴリーにまとめてあります。
新しいiPadに関する情報は新型iPadの噂カテゴリーにまとめてあります。
iMacの情報はiMacカテゴリーに、MacBook ProやMacBook Airの情報はMacBook Pro, Airカテゴリーにまとめてあります。
AirPodsの情報はAirPodsカテゴリーにまとめてあります。
iOS15とiPadOS15に関する情報はiOS 15カテゴリーに、iOS14とiPadOS14についてはiOS 14カテゴリーに、それぞれまとめてあります。