米連邦巡回区第 9 控訴裁判所は 8 日、Epic Games と Apple の裁判で Apple が申し立てていた App Store Review ガイドラインの誘導禁止条項に対する差止命令の一時停止を認めた (裁判所文書、 The Verge の記事、 Mac Rumors の記事、 9to5Mac の記事)。
Epic が Apple を不当な独占行為で訴えたこの裁判では、Epic が主張する Apple の不当行為 10 カウントのうち連邦地裁で認められたのは1カウントのみ。そのため、Apple は勝利宣言をする一方、不正行為が認められた 1 カウントについては控訴している。この 1 カウントは App Store Review ガイドラインの 3.1.1 と 3.1.3 の誘導禁止条項がカリフォルニア州の不正競争防止法 (UCL) に違反するというもので、恒久的差止命令も出された。Apple は控訴に伴う差止命令の一時停止を申し立てたが連邦地裁では却下され、連邦控訴裁判所で申立を行っていた。
控訴裁判所では独占禁止に関する法令が許容する行為であれば UCL で不公正な行為とみなすこともできないという判例を引き、Epic が Apple の独占禁止法違反を示すことができず、同じ行為が UCL に違反することを示したという連邦地裁の判断について、Apple の控訴が重大な疑問を投げかけていると判断。さらに Apple は恒久的差止命令が回復不可能な損害を与えることも示しているとのこと。一時停止は控訴裁判所の判決まで継続する。
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