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<「傷はいずれも小型船舶によるものだった」という> 米東部マサチューセッツ州沖で船舶とアカウミガメの衝突が多発している。 7月だけでも、ハーウィッチ、ウェストファルマス、ポカセット、シチュエート、そしてグーズベリー島で5匹のアカウミガメの死骸が発見された。ウェルフリートベイ野生生物保護区を管理するマサチューセッツ・オーデュボン協会は、ボートに乗る人たちに水上での注意を喚起している。 「もしもあなたがボート利用者であったり、そのような人を知っていたら、ウミガメに注意するように伝えてほしい。この数週間で、明らかに船舶による攻撃を受けたと思われる5匹の死骸を確認した」とフェイスブックに投稿。 成長したアカウミガメは体長約1メートル、重さは180キロを超えることもある。 「ウミガメは水面を泳ぐことが多いが、ボートからは見えにくい。自動操縦を使わず、船の前方をしっかりと確認するように」と呼びかけている。 アカウミガメは絶滅危惧種に指定されている。そのため、アカウミガメやその卵に危害を加えたり、嫌がらせをすることは違法となっており、殺すことはもってのほかだ。輸入や販売、輸送することもまた認められない。 マサチューセッツ州漁業野生生物課は、ボートの衝突をアカウミガメに対する最大の脅威の一つだとしている。 「死んだアカウミガメの傷はいずれも大型の漁船ではなく、小型船舶によるものだった」と野生生物保護区のコーディネーターであるカレン・ドゥアデビル氏は言う。 「新型コロナウイルスの流行期間中にボートを購入した人が多く、今年新たにボートを利用する人が多いということも分かっている」 都市部の娯楽や旅行を制限する感染症対策が、一連の事故の遠因となったと言っても過言ではないだろう。 ===== ●絶滅危惧種「オサガメ」がゆっくりと海に帰る様子