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『阿久悠と松本隆』をKindleで読んだ。

阿久悠と松本隆 (朝日新書)
中川右介
朝日新聞出版
2017-11-13

世代からすると阿久悠さんはだいぶ上で松本隆さんは少し上かな。
ただ圧倒的に馴染みのある曲は阿久悠さん。
松本さんのは知ってるのは多いけど、馴染みがあるかというとそれほどでもない。

これはなんだろう。
阿久悠さんが活躍された昭和の歌謡曲のとき、僕は小学生だったはずで、その頃の音楽はテレビ中心だった。
ラジオもあったけどあまり聴かなかった。
テレビで流れてくる歌と歌手を一生懸命見てた記憶がある。
今のように流してたりはしなかった。

もちろん松本さんの作った曲の数々もやはりテレビで見ていたけど、そのときには僕はもう大人の一歩手前か大人だったりしたので、歌番組をテレビでかじりついてみていた記憶はない。

この本の大半は実はヒットチャートだ。
それぞれの音楽論とか時代論とかが書かれてあるところもあるが、一番紙幅を割いているのは、ヒットチャートだ。
そしてそれを読んでると二人がすれ違っているのがよく分かる。
ほぼ活躍した時期が重ならない。
それが時代のせいなのかはよくわからない。

そしてそのヒットチャートを見てると、その頃の歌手が実に精力的に曲を出して歌っているのかがよく分かる。
僕がよく知っている曲なんてほんの一握りだ。
よく知っているアイドル歌手の曲だって、タイトルを見て初めて知った曲がたくさんあった。

印象的だったのが、松本隆さんの歌詞には、ほぼ意味なんかないということだ。
こう書くと語弊があるけど。
もちろんすべてそうだったわけじゃないだろうけど。
でもむしろ意味が付与されることを嫌ったと言えるかもしれない。

願わくば、ももクロさんに書いてほしいな。