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アメリカのCDC(疾病対策センター)は11日、妊婦への新型コロナウイルスのワクチン接種は「安全で有効」だとして、接種を推奨した。

CDCは、新たなデータ分析の結果、妊娠中にワクチン接種をした場合でも、出産への顕著な影響は確認されなかったと明らかにした。

そのうえで、「ワクチンは安全で有効」だとして、妊婦のほか、妊娠を考えている人や授乳中の人にも接種を推奨した。

アメリカ国内で行われた2020年の調査では、妊婦の重症化リスクは、妊娠していない人に比べて2~3倍に達していたが、妊婦の接種率は、7月末で23.2%にとどまっている。

フジテレビ・風間晋解説委員に聞いた。

三田友梨佳キャスター「アメリカで感染対策を担うCDCの発表を、どう見ていますか」

風間解説委員「CDCは、感染症の研究と対策で文句なしに世界のトップでしたが、去年はアメリカ大統領選挙の政治的思惑に振り回されて、初動に失敗しました。国民の信頼も大きく傷つきました。アメリカは、累積の感染者と死者の数で世界最悪ですし、最近もデルタ株の脅威評価やマスク着用義務の解除などで、CDCの言うことはころころと変わって批判を呼んでいます。ことし2月から3月の世論調査なんですけれども、CDCをとても、あるいは、かなり信頼しているとの答えは52%にとどまりました。信頼されていなければ、大切なアドバイスであっても聞き入れてもらうのはなかなか難しい、政治に流されずにじゅうぶんな情報提供と明確なメッセージに徹することだと思います。CDCが本来の信頼を取り戻してくれれば、日本にとってもプラスになると思います」

三田キャスター「CDCの発表は世界基準にもなりますので、明確さが求められますが、それぞれの国によって医療体制が異なる中、そうしたデータを基に日本は現状どう打破していくのか、呼びかけだけではない具体的な政策が待たれます」