大学入学共通テストが行われる東京大学前の路上で起きた刺傷事件で、刺された受験生2人の救済策が検討されている。2人は、千葉県・浦安市の男子高校生(18)と千葉県・市川市の女子高生(18)。いずれも共通テストを受けるために東大を訪れていた際、容疑者の少年に、背中を刃物で刺された。
【画像】現在、文科省は、東大前で刺された受験生2人の救済策について検討している
女子高生は軽傷。男子高校生は重傷とみられていたが、その後のケガの程度は分かっていない。いずれも命に別条はないという。
今回の共通テストでは、体調不良などが原因で試験が受けられなかった受験生向けに、1月29日と30日に追試験が予定されている。事件に巻き込まれた被害者2人も、追試験の対象となるが、それまでに容態が回復しなかった場合の救済策が、現在、検討されている。
文部科学省は、新型コロナに感染するなどして共通テスト・追試験を受けられなかった受験生には、2次試験など個別試験だけで合否判定するよう、各大学に要請している。極めて異例な措置とされているが、今回の事件の被害者2人にも、この特例措置を適用できないか検討されているという。
事件を受けて、大学入試センターは、さきほど、各大学に対して警備体制の強化を要請した。また、末松文部科学大臣は、午後4時から臨時会見を行い、事件の対応などについて説明する予定だ。