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NASAは、Artemis(アルテミス)計画の一環として、着陸機のコンセプトを開発する総額1億4600万ドル(約160億円)の契約を、SpaceX(スペースX)、Blue Origin(ブルーオリジン)、(ダイネティックス)を含む5社と締結した。

その内訳は、Blue Originに2650万ドル(約29億円)、Dyneticsに4080万ドル(44億6000万円)、Lockheed Martin(ロッキード・マーチン)に3520万ドル(約38億5000万円)、Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)に3480万ドル(約38億円)、SpaceXに940万ドル(約10億3000万円)となっている。提案書を提出したBlue Ridge Nebula Starlines(ブルー・リッジ・ネビュラ・スターライン)とCook & Chevalier Enterprises(クック・アンド・シュヴァリエ・エンタープライゼス)の2社のみが契約を獲得できなかった。

契約は、NextSTEP-2(Next Space Technologies for Exploration Partnerships、次世代宇宙探査技術パートナーシップ)のAppendix N(Sustainable Human Landing System Studies and Risk Reduction、持続可能な有人着陸システムの研究とリスク低減)に基づいて締結されたものだ。2021年7月初旬に発表された募集要項によると、この契約の目的は「コンセプトの研究、持続可能な有人着陸システムの運用コンセプト(地上および飛行)の開発、およびリスク低減活動のために、潜在的な商業パートナーと協働する」となっている。

これは実際には、選定された企業が着陸機の設計コンセプトを開発し、部品の試験を行い、性能や安全性などを評価することを意味する。

この契約は、2021年4月にNASAがSpaceXのみに与えた有人着陸システムの契約とは別のものだ。そちらの契約については、Blue OriginとDyneticsの両社が政府の監視機関に異議を唱え、後にBlue OriginはNASAを相手取った訴訟で反論しており、それは現在も継続中だ。

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しかし、今回の選定結果は、今後10年間の着陸機開発契約に影響を与えることになるだろう。NASAは声明で「これらの企業が行う仕事は、将来的にNASAが求める月周回軌道から月面までの定期的な宇宙飛行士の移動手段を提供するための戦略と要件の形成に、最終的に役立つことになるでしょう」と述べている。

Blue Originの提案は、Lockheed MartinとNorthrop Grumman、そしてDraper(ドレイパー)を含む、Blue Originが「ナショナルチーム」と呼ぶグループからのものだ(Lockheed社とNorthrop社は、Appendix Nの下で個別にも契約を獲得している)。

「この契約において、我らがナショナルチームは将来の持続可能な着陸機のコンセプトに貢献する重要な研究とリスク低減活動を行います」と、Blue Originの広報担当者はTechCrunchに説明している。「また、私たちはこの取り組みにおいて、他の複数の企業や全国のNASAフィールドセンターと密接に連携していきます」。

2020年に承認されたアルテミス計画は、アポロの時代以来となる人類の月面再訪だけでなく、2020年代後半までにそのような旅を定期的に行えるようにするという多くの目的がある。さらにNASAは、月に留まらず、火星にも人類を送り込む惑星間探査にまで拡げることを目指している。

「NASAの重要なパートナーとして、また商業的パートナーシップがいかに効果的に機能するかを示す好例として、Northrop Grummanは有人宇宙探査における実績を築き上げていきます」と、Northrop Grummanの民間商業衛星担当VPを務めるSteve Krein(スティーブ・クライン)氏は声明の中で述べている。「当社は、月への再訪と火星に人類を送るというNASAの野心的な目標を達成するために、Blue Originとナショナルチームとのパートナーシップを継続していきます」。

画像クレジット:Getty/Walter Myers/Stocktrek Images / Getty Images

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)