日本列島を横断した台風14号は、18日午後3時に温帯低気圧に変わった。
和歌山県では、突風が発生し、住宅およそ50軒で、屋根瓦が飛ぶなどの被害が出ている。
18日の各地の様子。
住宅の屋根が飛ばされるなど、大きな被害が出た和歌山・美浜町。
農業用ハウスは、カバーがほとんど飛ばされていた。
被害に遭った住宅では、飛んできた瓦でガラスが割れ、駐車場の屋根にも穴が開いていた。
被害に遭った住民「夜中12時ちょっとすぎかな。ゴォーといってブォンていったと思ったら、朝見たら『うぅわ、何これ』っていうほど、被害が出てた」
18日午前0時すぎ、台風14号の影響とみられる突風が発生し、住宅およそ50軒で屋根が飛ばされたり、窓ガラスが割れるなどの被害が出た。
被害は、直線でおよそ1.5kmに及び、10代の男性1人が、割れた窓ガラスでけがをしたという。
突風が吹いたのは、台風が和歌山県に上陸するおよそ6時間前で、当時、和歌山県北部には、竜巻注意情報が出ていた。
東シナ海を迷走し、17日夜に福岡県に上陸した台風14号。
その後、愛媛県、和歌山県に再上陸し、日本列島を横断した。
午前5時すぎに、三重・津市で撮影された映像。
強い雨が車のフロントガラスを打ちつけ、前が見にくくなっていた。
静岡・浜松市にあるJR浜松駅前では、午前6時ごろ、雨脚が少し強まり、風も時折吹きつけていた。
今回の台風は、東側に発達した雨雲が広がり、中心から離れた場所でも大雨となった。
神奈川・海老名市では、午前6時ごろまでの1時間に65.5mmの非常に激しい雨を観測。
神奈川・大和市で、東名高速道路脇の一般道路側の斜面が崩れ、土砂がおよそ75メートルにわたって、道路に広がった。
午前10時半すぎの東京・渋谷では、強い雨と風で傘が折れ曲がってしまう人や、傘を閉じ、差すのを諦めた人もいた。
東北や北海道でも、別の低気圧の影響で大雨となり、北海道・えりも町では、午後4時半すぎまでの24時間雨量が、観測史上最多となる236mmに達した。
高知・黒潮町では、17日夜から行方がわからなくなっていた森下靖子さん(66)の遺体が、18日朝に町内を流れる湊川の岸辺で見つかった。
5km上流で森下さんの傘が見つかり、警察は、この場所から、森下さんが川に転落したとみている。
当時、湊川は、台風の影響で増水していたという。
台風14号は、18日午後3時に東海道沖で温帯低気圧に変わった。
しかし、関東や北日本の太平洋側では、今後も大気の状態が不安定で、局地的な激しい雨に注意が必要。