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ロケット打ち上げ企業のAstra(アストラ)は、米国航空局(FAA)から重要なライセンスを取得し、2021年8月末に予定されている同社初の商業軌道打ち上げにゴーサインが出た。

AstraのChris Kemp(クリス・ケンプ)CEOはこのニュースを米国時間8月19日にツイートし、FAAからの打ち上げオペレーターライセンスは2026年まで有効であると付け加えた。同社の広報担当者がTechCrunchに語ったところによると、この新しいライセンスは、同社が以前に取得した打ち上げライセンスを変更したもので、同社の現行バージョンのロケットに適用されるという。

FAAのウェブサイトに掲載された同ライセンスは、Astraがアラスカ州コディアックのPacific Spaceport Complex(PSCA、旧Kodiak Launch Complex / コディアック打上げ基地)にある同社の発射台から、Rocket v3の飛行を行うことを許可するものだ。期限は2026年3月9日まで。これにより、Astraは現地時間8月27日に米国宇宙軍のためにデモンストレーションミッションを実施することが可能になり、2021年後半に予定されている2回目の打ち上げにも道が開かれた。

2021年は、Astraにとって躍進の年になりそうだ。8月27日に初の商業軌道打ち上げを行うだけでなく、同社はNASDAQでティッカーシンボル「ASTR」での取引を開始した。同社は、特別目的買収会社(SPAC)であるHolicityと、プロフォーマの企業価値21億ドル(約2305億円)で合併し上場した。

2021年の夏の初めには、Astraは宇宙空間推進システム企業のApollo Fusionを買収した。電気推進システムは物体を低軌道から高軌道に移動させるのに有効であるため、この買収は、Astraが将来の打ち上げについてどのように考えているかを示すヒントとなるかもしれない。

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画像クレジット:Astra / John Kraus

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Aya Nakazato)