タレントの熊田曜子さんに暴力を振るったとして、暴行の罪に問われた夫(38)に対する判決公判が、午前10時から開かれた。東京地裁は、夫に対して、罰金20万円の有罪判決を言い渡した。(求刑は罰金20万円)
【画像】裁判では熊田曜子さん本人も出廷し、証言台に立った(画像4枚)
起訴状や冒頭陳述、法廷での供述・証言などをまとめると事件の概要は、以下の通り。会社経営者の夫は、2021年5月18日未明、東京・港区の自宅マンションで、熊田さんの顔を平手で1回殴るなどしたとされる。
事件直前、熊田さんは、“ママ友”から子どもを預かるよう、LINEで頼まれ承諾した。夫は、“ママ友”の子どもを預かると、離婚をめぐる話し合いができないため、腹を立てて、自宅を出たという。
その後、酒に酔って帰宅した夫は、熊田さんと口論になり、暴力を振るったとされる。熊田さんは、事件直後に自宅を飛び出し110番通報。夫は、駆けつけた警察官に、暴行の現行犯で逮捕された。
10月15日に開かれた初公判で、夫は、「暴行した事実は一切ありません」と無罪を主張した。その後の裁判では、熊田さん本人も出廷し、事件当時の様子を証言。法廷では、熊田さんがスマートフォンで録音していた“DVの様子”も明らかにされた。
その音声データには、夫の「ぶっ殺すぞ」という声や、熊田さんが殴られたとみられる「パチン」という音も入っていた。熊田さんは、2016年にも、夫に暴力を振るわれ、警察沙汰となっていて、その際、担当の警察官から、「密室の出来事は証人がいないから、録音しておいて下さい」とアドバイスを受けていたという。
これに対して夫側は、熊田さんが、離婚を有利に進め、3人の娘の親権を得るために、ウソの証言をしていると主張。録音されていた「パチン」という音についても、「フローリングに足を踏み込んだ時の音」と説明していた。最終意見陳述で、夫は、「3人の娘のためにやっていないことを認める訳にはいかない」と訴えていた。
23日の判決で、東京地裁は、「熊田さんの証言には高い信用性が認められるが、夫の供述は信用できるものではない」と指摘。その上で、「粗暴な犯行であり、被害を軽視することはできない」として、求刑通り罰金20万円を言い渡した。