もっと詳しく

中国とロシアの海軍の艦艇が、津軽海峡に続いて22日、鹿児島県の大隅海峡を、艦隊を組み通過したことがわかった。

日本列島をほぼ1周する異例の動きで、防衛省は警戒を続けている。

防衛省によると、10月18日に、青森県の津軽海峡を通過した、中国とロシア海軍の艦艇あわせて10隻が、22日、鹿児島県の大隅海峡を通過した。

中国とロシアの艦艇が艦隊を組んで、これらの海峡を同時に通過するのは初めてで、日本列島をほぼ1周する異例の動き。

中国海軍のミサイル駆逐艦に搭載されたヘリコプターが飛行する動きも確認されていて、防衛省は、戦闘機を緊急発進させるなどの対応をし、警戒を強めている。

フジテレビで安全保障を担当する能勢伸之解説委員は、この中国・ロシアの艦隊の活動は、日本だけでなく、アメリカも注目するものだったと指摘する。

安全保障担当・能勢伸之解説委員「今回の中国海軍とロシア海軍の活動の目的の1つは、共同して行動できるということを示したかったと考えられます。実は今月、ロシアに近い日本海で、中国・ロシアの共同演習中に、アメリカ海軍のイージス駆逐艦が、ロシア海軍の駆逐艦まで60メートル以内まで近づいていた。ロシア海軍によって、その様子が撮影されていました。つまり、ロシア海軍と中国海軍が、どこまで共同で作戦行動ができるのか、アメリカは、データリンクや通信をモニターしようとしていたのかもしれません。台湾海峡でも南シナ海でも、日本周辺での各国海軍の動きは熾烈(しれつ)になっても不思議ではありません」