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 この記事では「Alienware Aurora R13 プラチナ」の製品サンプルをもとに、特徴や使い勝手などのインプレッション、およびベンチマークによる性能チェックを実施していく。

■ Core i7-12700KF/RTX 3080搭載のハイエンドマシン

 最初に「Alienware Aurora R13 プラチナ」の基本的なハードウェア性能を確認しよう。本製品はCPUに12コア/20スレッドの「Core i7-12700KF」、GPUに「GeForce RTX 3080」を搭載する。

 Core i7-12700KFは、2種類のCPUダイを組み合わせるなど内部構造を刷新し、大幅な性能向上を実現した第12世代Coreプロセッサの高性能モデル。ここ数年は競合AMDに苦戦していたIntelが性能面で久々の躍進を果たしており、特にゲーミング性能の点では評価が高い。

 GeForce RTX 3080に関して言えば、高解像度ゲーミングではすっかりお馴染みのGPUだ。4Kのような高い解像度でも多くのタイトルで快適なゲーム描画を実現可能で、DirectXレイトレーシング(DXR)にも対応するなど、ゲーミングに関してはジャンルを問わず活躍できる。

 近年は高解像度かつハイリフレッシュレート対応のゲーミングディスプレイも増加傾向にあり、ハイエンドGPUの性能を余すことなく利用できる環境を整えやすいのも魅力だ。

 ちなみにAlienware Aurora R13自体は、搭載するパーツによって”フルカスタマイズ”から”スプレマシー”まで計5モデルをラインナップしているほか、個別モデルのBTOカスタマイズにも対応している。

 今回の貸し出しサンプルは”プラチナ”をベースにGPUを「GeForce RTX 3080 Ti」に変更した特別モデルとなるが、それぞれ予算に合わせてカスタマイズしたり、オプションを注文してみるのもありだろう。

 加えて、メインメモリには最新のDDR5メモリを搭載。容量は16GBで動作クロックはDDR5-4400と、従来のDDR4メモリに比べて高速化しているのが最大の特徴だ。ストレージはPCI Express Gen 4対応の512GB NVMe SSDを採用する。メモリ、ストレージともに高速なため、使い勝手は非常にいいと言えそうだ。

 ネットワークは本体背面に用意されている2.5Gigabit Ethernetが使用できるほか、内蔵するKiller製モジュールによるWi-Fi 6無線通信にも対応する。デスクトップPCであるため有線ネットワークを使用する機会が多いとは思うが、シチュエーションにあわせて通信方法を選べる点には安心感がある。

■ 近未来感のある丸みを帯びたAlienwareらしい新筐体

 続いて、本体の外観やインターフェイス類などをチェックしよう。本体カラーはルナライトおよびダークサイド オブ ザ ムーンの2色展開。

 新筐体は「レジェンドデザイン 2.0」を謳う、Alienwareらしい丸みを帯びた近未来的なデザインを採用している。片側のサイドパネルは標準でアクリルウィンドウが用意されており、内部のレイアウトやLEDライティングを目視できる点はいかにもゲーミングPC的だ。

 一方で、オプションの背面ケーブルカバー(3,300円で購入可)を使用すればケーブル類をまとめて隠せるなど、インテリアとしての見栄えにはかなりこだわっている印象だ。

 本体サイズはおよそ225×589×510mm(幅×奥行き×高さ、背面ケーブルカバー含む)と、ミドルタワーのPCとしては若干奥行きが気になるサイズだが、ケーブルカバーを使用しなければ6cmほどコンパクトにはなる。

 本体重量は採用パーツにより12.3~15.5kgと変動があり、ケーブルカバー使用時の最大重量は約16.5kg。なかなかの重さなので、デスクの上に設置したい、という場合はやや注意が必要だろう。

 インターフェイスは筐体前面と背面に配置されており、前面にはUSB 3.0×3、USB 3.1 Type-C×1、オーディオコンボジャックを用意。USB 3.0ポートのうち1基は電源オフ時にも給電可能なPowerShare対応だ。

 背面にはUSB 3.2 Type-C×1、USB 3.1 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0×4、2.5Gigabit Ethernet、光デジタルオーディオ出力、同軸S/PDIF、オーディオ端子×6を用意。USBポートの数も十分で、特に不自由するといったことはないだろう。

 なお、本体前面などのLEDライティング機能「AlienFX」は、専用アプリ「Alienware Command Center」から発光カラーなどを変更できる。電源プランなどのプロファイルの変更、各パーツの動作クロックや温度のモニタリングも利用可能だ。

■ Alienware Aurora R13 プラチナの性能をベンチマークでチェック

 では、「Alienware Aurora R13 プラチナ」の性能をいくつかのベンチマークで計測してみよう。今回は「3DMark」および「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」などのベンチマークアプリに加え、「ファークライ6」「アサシンクリード ヴァルハラ」「サイバーパンク2077」といった実ゲームタイトルでもフレームレートを計測した。

 なお、先に述べた通り、今回の貸し出しサンプルは”プラチナ”をベースにGPUを「GeForce RTX 3080 Ti」に変更した特別モデルとなるため、その点はご留意いただきたい。

 3DMarkの総合スコアはいずれも申し分のない優秀さで、最新のハイエンド構成を採用した本製品の魅力がよく表れている。特筆すべきはCPUスコアの高さで、各種CPU testおよびFire Strike系のCombined scoreも軒並み高い値を記録できている点からも、第12世代Coreプロセッサの優れた性能が伺えると言っていい。

 ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークについても、すべての解像度で最高判定である「非常に快適」の基準を上回るスコアを達成できている。テスト中のフレームレートはどの解像度も平均100fpsを上回っており、4Kかつハイリフレッシュレートのゲーミングディスプレイなどと組み合わせれば、快適なゲームライフを満喫できそうだ。

 続いて、実ゲームのフレームレート計測結果を見てみよう。

 いずれも高負荷なタイトルの最高設定でベンチマーク計測を実施しているが、アサシンクリード ヴァルハラは4K解像度でも平均60fps超え、ファークライ6も平均74fpsと、高解像度でも快適なフレームレートを確保できている。

 唯一「サイバーパンク2077」のみ4K解像度では平均フレームレートが38fpsまで落ちてしまうが、これは同作が現行屈指のヘビー級タイトルであることに加え、画質「ウルトラ」の設定ではNVIDIAのDLSSが標準で有効にならないことも影響している。

 DLSSを有効にした場合はどの解像度でもフレームレートが大きく改善し、4Kでも60fps前後のゲーム体験が可能になるため、実際にプレイする場合は気を付けるといいだろう。いずれにせよ、あらゆるタイトルで高い性能を発揮できる本製品は非常に魅力的だ。

 最後に、ストレージ系のベンチマークも確認してみよう。

 データサイズ1GiB、テスト5回の条件で計測を実施。すでに述べているようにSSDはPCI Express 4.0接続となるため、シーケンシャルリードでは7,000MB/sに迫る極めて良好な速度が出ている。

 シーケンシャルライトも約5,000MB/sと、こちらも非常に高速。データコピーやゲームの読み込みといったシーンでは、従来のSSDやHDDを上回る速度のメリットが感じられるはずだ。

■ 見た目も性能も妥協したくないコアゲーマー垂涎の逸品

 Alienware Aurora R13 プラチナは、PCゲームにおいてフルHD解像度で高いフレームレートを常時確保しておきたいゲーマーはもちろん、最新のAAA級タイトルを高い解像度でリッチに遊びたい、というゲーマーにもおすすめできる良質なデスクトップPCだ。

 加えて、筐体のインパクトの強さもAlienwareの大きな魅力のひとつで、ほかにないゲーミングPCを求めている個性派のユーザーには特に推奨しやすい。直販価格は48万3,980円と値が張るものの、見た目も性能も妥協したくない、コアゲーマー垂涎の逸品と言えそうだ。

著者: ” — [source_domain]