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東京都が設置した若者向けのワクチン接種会場は、先着順から抽選式に切り替えたものの、27日以上の行列となり、接種を待つ多くの人たちは、行政の対応にあきれ顔。

新型コロナウイルスをめぐる、28日の各地の様子。

28日朝、緊急事態宣言下の東京・渋谷にできた長い列。
予約なしで受けられるという触れ込みの、若者向けワクチン接種会場に並んだ人たち。

千葉から来た人(20代)「(いつ来たか?)午前3時半くらい。近くの病院がどこも予約いっぱいで、ここなら接種可能かなと」

初日の27日は、未明から都の想定を超える大勢の人が訪れ、混乱したことから、28日から先着順ではなく、抽選式に切り替えられた。

しかし、27日の300人を大幅に上回る2,000人以上が列を作り、最後尾は一時、およそ1km離れたJR原宿駅近くまで達した。

抽選結果がツイッターやLINEで発表されたのは、予定よりおよそ30分遅れた正午ごろ。

抽選に外れた人(30代)「どこにも番号がなかった。とりあえず家に帰ります」

当選した人(30代)「人数が多かったのでラッキーです。並んで抽選する意味はよくわからない」

抽選券が配布された2,226人のうち、当選し接種を受けられたのは、354人。

残る1,872人は、暑さの中、渋谷に来て並んだものの、接種は受けられなかった。

そうした中、兵庫・姫路市の産婦人科では、妊婦とその配偶者などへのワクチンの優先接種が始まった。

姫路市では、千葉県で感染した妊婦の入院先が見つからず、早産となった赤ちゃんが死亡したことから、優先接種することを決めたという。

これまでの13都府県から、北海道や宮城県など、8つの道や県にも追加された緊急事態宣言。

新たに宣言の対象となって、初めての週末を迎えた宮城県の観光地、松島では…。

土産物や飲食店が並ぶ通りを見てみると、人通りはまばらとなっていた。

土産物店の「松島観光物産館」では、緊急事態宣言を受けて、修学旅行などの団体の予約が、およそ80件キャンセルになったという。

松島観光物産館・井上博文店長「(宣言が)12日で終わればいいが、延長になると(12日以降の)予約の団体も取り消しになるので不安」

一方、同じく宣言の対象となった、三重・伊勢神宮。

観光客の姿は少なく、閑散としていた。

伊勢神宮では、宣言を受けて、近くの市営駐車場などが閉鎖されたほか、近くの商店街も多くの店が休業している。

8月も残りあとわずか。
神奈川・鎌倉市の由比ケ浜では、2021年は海水浴場は開設されなかったが、夏休み最後の週末、天候にも恵まれ、多くの家族連れなどが訪れていた。

七里浜近くの海鮮料理店「あら珠」の西條誠店長は、「10代・20代の若い方ばかりで、年配の方はかなり減った」と話した。

鎌倉の人気の商店街、小町通り。

商店街によると、8月2日に神奈川県が宣言の対象となってから、人出が減っているという。

小町商店会・今雅史店長「まん延防止等重点措置の時は、人出は減ってはいなかったが、(売り上げが)ここに来て、5割減まで落ちてきている可能性はある」

コロナ禍の8月も、あと3日。