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7月28日、400m個人メドレーに続き、200m個人メドレーでも2つ目の金メダルを獲得した大橋悠依選手(25)。
大橋選手は表彰式の後、心の支えになった人がいたことを明かした。

2人の夢を乗せて挑んだ東京オリンピック

大橋悠依選手:
昨日も連絡取ってたんですけど、さっこさんがすごくいい表情しているって言ってくれたので、自分も自信を持って泳げました。早く会いたいです

さっこさんとは、清水咲子さん。
前回のリオ大会の個人メドレーに出場した水泳選手で、同じく東京オリンピックを目指して一緒に泳ぐことを夢見た先輩だ。

チームメートを超えた戦友であり、姉妹のような関係だった。

清水咲子さん:
悠依がメダルを取った2017年の世界大会の時に、一緒に合宿をしていただいて、そこからずっと年を重ねていくごとにお互い思っていることがどんどんよく分かってきて、仲良くなったなと思います

2人で目指した東京オリンピックの舞台。
運命が分かれたのは4か月前の日本選手権。日本代表を決める女子400m個人メドレー決勝だ。

レース直後、大橋選手は自身の優勝やオリンピックの出場内定を喜ぶ様子もなく、3位となった清水さんのもとへ。
代表までわずか0.21秒でこぼれ落ちた2人の夢…

2人の夢を乗せた東京オリンピックに挑んだ大橋選手。
時には、落ち込む大橋選手を清水さんが励ますこともあったという。

清水咲子さん:
何度も、ここにくるまで悠依には色んなことがあって、私も一緒に隣で見ていたので、水泳に対してどういうふうに頑張ったらいいかわからないという状況になってしまったけど、頑張れない期間があるのは別に悪い事じゃないっていうのは伝えました

さまざまな困難を乗り越え、勝ち取った2冠。

競泳日本代表・平井伯昌ヘッドコーチ:
びっくりするくらい読み通りだったので、彼女が余裕を持って自分のレースができたことが一番の勝因だと思う

大橋悠依選手:
(平井コーチと)ぶつかることもありましたし、自分が悪い状態のときも見捨てず、ずっと見てくれて、一番感謝してるのは平井先生。
自分が史上初の実感がないが、女子でそういうことができた、競泳でそういうことができたのはすごくうれしい

「メンタル面が一層強くなって、それが花開いた」

加藤綾子キャスター:
競泳女子日本史上初の2冠。本当に手に汗握る大接戦でした。
会場で取材していたんですけれど、入ってきたときの表情からガラっと変わって、終わった後の笑顔っていうのは本当にとっても素敵でした。
声援は少ないですけれど、選手団の皆さんが一生懸命拍手で気持ちを送っていて、やっぱりそれがしっかりと選手に届いているんだなと実感しました

住田裕子弁護士:
本当に素晴らしいです。大橋選手、今回2冠になると誰も予想していなかったんですよ。
もともとそんな強い体じゃなかったのを、水泳でこうやって鍛錬して乗り越えてきた。
今回皆さんに思うことなんだけど、東京オリンピックの開催についてはいろんな思いがあったと思うんですよね。
それを乗り越えて、メンタル面で皆さん一層強くなって、今回それが花開いたのかなっていうそんな感じもします

加藤綾子キャスター:
プレッシャーに打ち勝っての快挙ですね。これまで大舞台でなかなか好結果が出なかったり、苦しい時期もあったと思うんですけれど、誰にでも弱い部分があるじゃないですか。でもそれを乗り越える勇気っていうのを、大橋選手のレースでもらえた気がしました

(「イット!」7月28日放送より)