もっと詳しく

Apple の App Store の抜け穴が子供を危険にさらすと Tech Transparency Project (TTP) が指摘している (TTP の記事Mac Rumors の記事The Guardian の記事)。

TTP では年齢を 14 歳に設定した架空のユーザーの Apple ID を作成し、App Store で「17+」にレーティングされているアプリ 75 本のインストールを試みた。しかし、アプリのインストールが年齢制限でブロックされることはなく、17 歳以上であることの確認ダイアログで「OK」をタップすれば 14 歳でもインストールできてしまったとのこと。

また、Apple ID でのユーザー登録に対応した 37 本のアダルトアプリでは、14 歳の Apple ID でも問題なく登録できてしまったという。初回起動時に年齢確認しないアダルトアプリも多く、いきなりポルノコンテンツが表示されるものもあったそうだ。一方、Facebook アカウントでのユーザー登録に対応した 31 本のアダルトアプリでは、14 歳のFacebookユーザーによる登録は 21 本でブロックされたという。ブロックされなかった 10 本のうち 7 本はアプリ側でブロックされたが、うち 6 本は年齢の再設定が可能だったようだ。

ギャンブルアプリでは法的な問題もあって年齢チェックが厳しくなるが、中には 14 歳の架空のユーザーにプレイや出入金を許可するものがあり、14 歳の架空のユーザーが使用する年齢制限のないアプリに 17+ のカジノアプリの広告が表示されるところも数回確認したとのこと。

Apple はこの調査結果について、ペアレンタルコントロールにより子供がダウンロード可能なアプリを制限できると Mac Romors に述べている。しかし、TTP は今回の調査でペアレンタルコントロールを有効にしていない。TTP ではペアレンタルコントロールを利用する保護者が少ないという 2016 年発表の米調査2018 年の英調査を (有効化しなかった理由として) 挙げているが、AppleがiOSのペアレンタルコントロール機能「Screen Time」を発表したのは 2018 年のことだ。

すべて読む

| アップルセクション

| セキュリティ

| アップル

| iOS
|
この記事をTwitterでつぶやく
この記事をFacebookで共有
この記事をGoogle Plusで共有
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ストーリー:

Apple、iCloud メールでは既に児童性的虐待素材をスキャンしている
2021年08月25日

デバイス上で児童性的虐待コンテンツをスキャンするAppleの計画に反対する公開書状、7,000人以上が署名
2021年08月13日

Apple、米国内のデバイスで児童性的虐待画像をスキャンするなど子供を守る取り組みを強化
2021年08月08日

ロシア連邦反独占庁、App Storeでの反競争行為でAppleに13億円超の制裁金
2021年05月01日

子供向けゲームに偽装したオンラインカジノアプリがApp Storeで見つかる
2021年04月17日

成人向けWebサイトへのアクセスを制限したiOSで「Asian」を含む語句が検索できない問題、修正へ
2021年04月03日

App Storeのガイドライン違反で削除されたペアレンタルコントロールアプリ、機能が制限されることなくApp Storeに復活
2019年07月14日

Apple曰く、ペアレンタルコントロールアプリの削除理由は「MDMと呼ばれる高度に侵入する技術」の使用
2019年05月02日

カスペルスキー、App StoreにおけるAppleの反競争行為をロシア連邦反独占庁に訴える
2019年03月23日

子供向けアプリ「YouTube Kids」で成人向けコンテンツが視聴可能なことが判明
2015年05月20日

Apple、iPhoneユーザーの子供が勝手にアプリを購入した訴訟事案で原告と和解
2013年02月28日