政府は30日、新型コロナウイルス対策本部で、新たに首都圏3県と大阪府に緊急事態宣言を発令し、東京都と沖縄県への宣言を延長することを正式に決め、菅首相が会見を行った。
午後7時からの会見で、菅首相は、「ワクチン接種を進めながら、各地域でしっかりした対策を講じ、病床の逼迫(ひっぱく)を招かないように、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の、それぞれの地域を拡大をし、期限を延長する判断をいたしました。これまでに経験のない新しい感染症との戦いのため、国民の皆さんには1年半にわたり、対策にご協力いただいておりますことに心より感謝を申し上げます。夏休みが続き、お盆の時期を迎えますが、不要不急の外出や、移動の自粛をお願いをします。新型コロナとの戦いのゴールは、国民の生命と健康を守ることであり、そのために必要なことは、地域で機能する、医療体制を維持していくことです。そして、切り札であるワクチンの接種と効果的な治療薬により、病院に大きな負荷を与え重症化を防ぐことです。8月下旬には、2回の接種を終えた方の割合が、全ての国民の4割を超えるよう取り組み、新たな日常を取り戻すよう、全力を尽くしてまいります」と述べ、あらためて国民に対し、政府のコロナ対策への理解と協力を求めた。
これに先立ち、午後5時すぎから開かれた政府の対策本部では、8月2日から新たに、埼玉・千葉・神奈川・大阪を緊急事態宣言の対象地域とし、北海道・石川・京都・兵庫・福岡に、まん延防止等重点措置を適用することを正式に決定した。
また、宣言を発令中の東京・沖縄についても、期限を延長し、いずれも8月31日までとした。
これにより、東京パラリンピックも宣言のもとで開幕を迎えることになる。