COVID-19の後遺症に苦しむ人の体内で「新型コロナウイルスとは別のウイルス」が再活性化しているとの研究結果

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した人の中には、「Long COVID(ロングCOVID)」と呼ばれる数カ月以上も持続する後遺症に苦しむ人がいることがわかっています。近年の研究では、ロングCOVIDの患者の体内では新型コロナウイルスとは別に、エプスタイン・バール・ウイルス(EBウイルス)というウイルスが再活性化している割合が高いことが判明しており、ロングCOVIDの原因解明や治療に役立つ可能性が示唆されています。続きを読む……

固体なのに液体のように流れる不思議な状態「超固体」を「二次元化」することに成功

我々が認識する世界では、物質には「固体」「液体」「気体」の3種の状態が存在するというのが常識ですが、極低温かつ高圧という特殊な環境下では固体でありながら液体のようにも振る舞う「超固体」という状態が存在することが確認されていました。この超固体状態について、オーストリア科学アカデミー量子光学・量子情報研究所の研究チームが新たに「超固体状態を二次元化することに成功した」と報告しました。続きを読む……

「20秒間の手洗い」の効果が物理学的に解明される

数学モデルで粒子のふるまいをシミュレーションする研究により、手洗いを20秒間行うことで皮膚から効果的にウイルスが除去されることが改めて示されました。これにより、ウイルスや病原菌の存在が知られる前に手洗いの重要性を発見した19世紀の医師・センメルヴェイス・イグナーツの主張が、物理学的に裏付けられたことになります。続きを読む……

HIVワクチンの臨床試験をモデルナが開始

製薬会社のモデルナが、2021年1月に開発を明らかにしたmRNAベースのHIVワクチンの臨床試験を開始することが分かりました。モデルナは並行してインフルエンザワクチンの開発も進めており、HIVワクチンに先駆けて2021年7月から臨床試験を開始しています。続きを読む……

絶滅が迫るスマトラトラ、2頭の赤ちゃんがお披露目

<インドネシアのサファリパークでお披露目された2頭の赤ちゃんトラだが、絶滅の足音が近付いている> 生後2カ月のスマトラトラの2頭の赤ちゃん「イシャナ」と「アウラ」が7月末、ジャワ島のサファリパークで開かれた「国際トラの日」イベントでお披露目された。 ワシントン条約で保護されているが、現存する野生のスマトラトラはわずか400頭。絶滅の足音が近づいていると、世界自然保護基金(WWF)は警告している。…

ダイヤモンドを傷つけられるレベルの硬さを持ち半導体でもあるガラスのような素材が開発される

硬く透明なガラスは食器や家具、窓ガラスなどさまざまな用途に使われていますが、原子の構造上ひび割れや傷ができやすい素材です。ところが中国の研究チームが、ガラスの原子構造を採用しながらもダイヤモンドを傷つけられるほどの硬さを持つ、炭素ベースの新たな素材を開発しました。続きを読む……

わずか5%の発電所が「電力部門の二酸化炭素排出量の73%」を排出しているとの研究結果

石炭火力発電所は多くの二酸化炭素を排出しているため、気候変動に対処するために再生可能エネルギーを用いた発電への切り替えが急務とされています。世界221カ国にある3万近い発電所の二酸化炭素排出量を分析した新たな研究では、「化石燃料を用いる発電所のわずか5%が、発電による二酸化炭素排出量の約73%を排出している」ことが明らかとなりました。続きを読む……

クリーンなエネルギーとして注目される「ブルー水素」が環境を悪化させる恐れ

化石燃料は二酸化炭素を排出して気候変動の原因になるとして、近年は水素を燃料として利用する「水素発電」が注目を浴びています。特に「ブルー水素」と呼ばれるものはアメリカ政府・イギリス政府が気候目標を達成する手段として促進していますが、新たな研究によってブルー水素は石炭の使用よりも20%多く温室効果ガスを排出することが示されました。続きを読む……