ワクチンでの「集団免疫獲得」困難か、重症化防止効果は十分も

 新型コロナウイルス感染の第5波で圧倒的な感染力があるインド由来の変異株「デルタ株」が蔓延(まんえん)し、ワクチン接種による集団免疫の獲得が困難との見方が強まっている。接種後の時間経過による免疫低下も指摘され、流行収束までの長期化も指摘される。ただ、ワクチンには個々の重症化を防ぐ効果が十分にあり、当面は医療逼迫(ひっぱく)の改善に向け、接種率の向上と感染者数の削減が一層重要になる。…

都内の人出「半減」遠く ワクチン接種進み「恐怖」薄れ?

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、東京都内の繁華街の人出が増加に転じ、政府の対策分科会が求める「5割削減」の達成にはほど遠い状態となっている。中高年層などで進むワクチン接種がコロナへの「恐怖心」を薄れさせ、人出減少を妨げている可能性があり、医療逼迫(ひっぱく)の実態など「正しく恐れる」ための情報発信の在り方が問われている。…

重症者の病床使用率、10都府県でなおステージ4 「1都3県はピーク越えの可能性」 

 新型コロナウイルスの重症者の病床使用率が10都府県で、政府の対策分科会が示すステージ4(爆発的感染拡大)の目安となる使用率50%以上であることが、厚生労働省が3日に発表したデータで分かった。東京と神奈川では90%を超えており、依然として厳しい状況が続いている。…

子宮頸がんワクチン、高3まで接種期間延長を 学会が要望

 日本産科婦人科学会は4日、国が積極的な呼び掛けを中止している子宮頸がんワクチンを無料で接種できる期間を、当面、高校3年まで延長するよう求める要望書を厚生労働省に提出したと明らかにした。現在は小学6年から高校1年の女子が無料で受けられる定期接種の対象となっている。…

接種後の炎症リスク調査 EU医薬品規制当局

 欧州連合(EU)の医薬品規制当局、欧州医薬品庁(EMA)は3日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを接種後に「多系統炎症性症候群(MIS)」を発症したケースが報告されたことを受け、接種によるMIS発症のリスクを調査していると発表した。…

コロナ対策、飲食・観光業は恨み節 菅首相退陣

 菅義偉(すが・よしひで)首相が3日、突如退陣を決断した。就任以降、長引く新型コロナウイルス禍への対応に追われたが、酒類提供の自粛を強いられ続けた飲食店や、客足の戻らない観光地からは恨み節が相次いだ。逼迫(ひっぱく)する医療体制の立て直しや感染収束の切り札に掲げたワクチン接種も道半ばで、次期政権に持ち越される。…

1次会だけで全員感染 新潟に迫るデルタ株の猛威

 新潟県内でもインド由来の新型コロナウイルス変異株「デルタ株」の感染が急速に拡大し、医療の逼迫(ひっぱく)が現実味を帯びている。県は、事業者により強い対策を講じることができる蔓延(まんえん)防止等重点措置も視野に、県内全域の飲食店への営業時間短縮(時短)要請などで封じ込めを目指すが、予断を許さない状況が続いている。…

インフルワクチン、今季は供給遅れる見通し

 厚生労働省は3日までに、今シーズンのインフルエンザワクチンについて、昨季よりも遅れたペースで供給されるとの見通しを示した。新型コロナウイルスの流行によってワクチンの製造過程で滅菌に使うフィルターが世界的に不足していることが理由。…

病床さらに上積みと厚労相 国関連医療機関分で

 田村憲久厚生労働相は3日の記者会見で、国と東京都が都内の医療機関に新型コロナウイルス向けの病床確保を要請したことに対し、1日時点の回答の速報値が計150床の増加だったことについて、集計がまだ途中であることや国に関連する医療機関の分などで、さらに上積みされるとの考えを示した。…