<火山の山頂、熱帯雨林、自然保護区、原生林……。世界にまだ残る「本物の静寂」が味わえる10カ所を紹介> 「静寂は心のシンクタンクだ」と、音響生態学者ゴードン・ヘンプトンは言う。彼が共同設立した非営利組織クワイエット・パークス・インターナショナル(QPI)は世界各地で消滅の危機にある静かな空間を認定・保護し、私たちの健康と幸福、そして環境も守っている。ヘンプトンおすすめの「音の絶景」を紹介しよう。 ===== 01. ハレアカラ国立公園 マウイ島(米ハワイ州) FLORIAN KRAUSSーM…
少数派「いじめ」の強化で、権力にしがみつくハンガリーの「独裁者」
<「マイノリティーいじめ」でしかない反LGBTQ法導入は、来年の総選挙を前に窮地に追い込まれたオルバン首相による必死の延命策> ハンガリーのオルバン・ビクトル首相は民主主義の旗を掲げて政界入りした。冷戦後の1990年代、彼はハンガリー政界の希望の星であり、共産主義から民主主義への移行を目指すこの国に支援の手を差し伸べた欧米諸国の寵児でもあった。 だが政権の座に就くや、ポピュリズムの手法に頼るようになった。熟議を重ねる民主的な統治に背を向け、数にものいわせて安易な路線に転換。権力の暴走を防ぐ制度や法律…
モーリー・ロバートソンが斬る日本メディアと国際情勢
<悪夢のグローバリズムに飲み込まれないための国際情勢の読み解き方とは――。モーリー・ロバートソンが五輪をめぐる日本の報道の「超忖度」からおすすめの海外メディア、「Z世代」が時代のカギである理由までを語り尽くす> なぜわれわれは国際情勢を学ばなければいけないか? まず、グローバリズムが人権を尊重しない資本主義の暴走であるという前提があります。そして例えばその資本主義の搾取と民族の弾圧・虐殺が関わっている事柄はたくさんあると思うのです。 中国政府の新疆ウイグル自治区での弾圧はその最たるものです。そして日…
「競技用ショーツが短すぎて不適切」英パラ代表選手、審判の指摘に絶句
<「願わくば、東京でも着用したい」とオリビア・ブリーンは語る> 東京パラリンピックに陸上競技で出場予定の英代表選手オリビア・ブリーンは、日曜に走り幅跳びで出場した英国選手権で、競技用のショーツが「短すぎて不適切」として女性審判から指摘された。 これに対してブリーンは、「言葉を失った」と振り返っている。 脳性麻痺を患う24歳のブリーンは、2012年のロンドンパラリンピックの100メートル走で銅メダルを獲得。15年と17年の世界パラ陸上競技選手権では、100メートル走と走り幅跳びでそれぞれ金メダルを獲得…
ほとばしる民族主義! バスケットボールが映す「米中関係」とスポーツの意味
スポーツには民族を融和させる働きがあります。近年の研究では、アフリカの国々がサッカーのワールドカップなどの重要な国際大会の試合で勝利すると、勝った国の異なる民族間でお互いの信頼度が高くなり、その後ある程度の期間、民族紛争が起きる可能性が低くなることが判明しています。しかし、いつもスポーツがそのような平和的な機能を発揮するわけではありません。
僕はなぜ走るのか――南スーダン陸上選手アブラハムの物語 特別マンガ連載「Running for peace and love」第1回
来る7月23日(金)、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催されます。2020年から一年、未曽有の危機に遭いながら世界中の人々と選手たち、全ての人たちが様々な思いを抱えながらこの日へとたどり着きました。 &nbs…