資産価格の急回復で、米国の家計が保有する資産は急拡大した。家計資産の急増は、いわゆる資産効果を通じて個人消費を大きく押上げ、コロナ禍からの経済の立ち直りを支える大きな援軍となる。その一方で懸念されるのは、家計資産の急増がコロナ前から問題となっていた経済格差を一段と悪化させていることだ。米家計が保有する資産を所得階層別に分析するとともに、今後の景気回復と経済格差拡大の行方を探る。…
ニクソン・ショック50年、「2つの依存」で世界経済は不安定が続く – 政策・マーケットラボ
「ニクソン・ショック」から半世紀、米中対立が本格化するが、通貨覇権の交代は見えてこない。世界は米国の金融政策に左右される「ドル依存」と量的緩和に頼る「緩和依存」で金融危機などが繰り返される不安定が続く。…
日銀「グリーンオペ」の盲点、枠組みは銀行に“丸投げ”? – 政策・マーケットラボ
日本銀行が始める「グリーンオペ」は気候変動問題対応の世界の潮流に合わせたものだが、やれる手段は限られており、下手をすれば本来の責務の物価目標の達成には矛盾することもあり得る。…
「銅/金レシオ」低下は中国経済減速懸念か、景気先行指標に黄信号 – 政策・マーケットラボ
PMI(購買担当者景気指数)のような景況感や心理を表す経済指標が悪化している。それを裏付けるかのように、景気の先行指標である、銅価格を金価格で割って算出される「銅/金レシオ」も低下している。中国経済の指標にも伸びが鈍化するものが目立つ。世界経済の先行きに黄信号がともりつつある。…
「資産枯渇」まで何カ月?リタイア後の運用“攻めと守り”最適配分の見つけ方 – 政策・マーケットラボ
リタイア後の資産運用として、若いうちは株式の比率を高めた「攻め」の積立投資をし、リタイア後には段階的に債券や現金の比率を増やして「守り」の要素を増やすのが良いといった内容をよく耳にする。しかし総論は良くても、各論となると、自分に適した資産配分の答えは一つに定まらない。リタイア後の資産運用が難しいのは、老後の資金計画を狂わせるような投資リスクは取りたくないが、資産寿命を伸ばすためには投資リスクを取るしかないという、相反する課題に折り合いをつけねばならない点にある。運用業界にて長年活躍する筆者が、「守り…
純利益は投資家の目を曇らせる、成長力秘めた「ファット」企業の見抜き方 – 政策・マーケットラボ
アナリストや評論家、そして投資家のほとんどは、企業の「純利益」にしか注目しない。ただ、こうした短絡的視点に囚われると、「粗利益率」というより優れた指標を見逃すことになる。強気相場の後半に入ったと思われる現在の株式市場において、粗利益率の高い企業に注目すべき理由と、粗利益率の高い「ファット」企業がどのセクターに多いのかを米著名投資家が明快に解説する。…
「米国株一強」が示唆するこの先の大波乱、どの程度の反落を覚悟すべきか – 政策・マーケットラボ
今年2月中旬以降の「米国株一強」とも言える相場展開の先には、相応の波乱が予想される。どの程度の反落がありそうか。過去のパターンからおおよその見当をつけてみよう。
フラットで凸凹で窮屈な世界、英国が重視する「相手の靴を履いてみる」能力 – 政策・マーケットラボ
先の東京オリンピックでの観戦を通じて、私たちは世界ときちんと繋がり、世界の人たちと感動を共有した。しかし一方でコロナ禍は、各国の違いをまざまざと浮き彫りにしている。私たちの世界はフラットというよりもデコボコ(凸凹)だ。1990年以降のグローバリゼーションの流れを整理し、フラット化する世界の現状を確認するとともに、多民族国家となったイギリスからヒントを得た「相手の靴を履いてみる」能力の必要性を提案する。…
銅価格の「ある差」で読み解く中国の経済動向 – 政策・マーケットラボ
世界景気の指標ともいわれ、2020年から上昇が続いてきた銅価格が下落に転じています。世界最大の銅消費国、中国の経済動向が、価格に影響を及ぼしているようです。
日米の株価格差「ワニの口」が年内に閉じる2つの条件 – 政策・マーケットラボ
米国株価は2年以上先の企業業績改善を織り込んで割高なのに対し、日本の株価は逆に業績改善を反映しておらず割安だ。秋以降、FRBの緩和縮小開始の議論が始まると株価格差は縮小に向かう。…