世界経済の下方リスク警戒 G20、原油急伸で問われる協調

 【ローマ=塩原永久】ローマで30日開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)では、このところのエネルギー価格上昇や、供給網(サプライチェーン)停滞を受けたインフレへの対応が話し合われた。回復途上の世界経済を下押しするリスクが浮上。特に原油価格の急伸に警戒感が強まっており、産油国と消費国との神経戦が続きそうだ。…

朝鮮半島情勢に「新たな変化」 中国外相、米朝対話に期待

 【北京=三塚聖平】中国外務省の30日の発表によると、王毅(おう・き)国務委員兼外相は29日、訪問先のイタリアの首都ローマで韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相と会談した。王氏は、朝鮮半島情勢について「近ごろ新たな変化が現れている」と指摘。その上で、北朝鮮と米国が「適時、対話を再開することが望まれる」と述べた。…

中国外相「台湾の未来は統一以外ない」 G20サミットに合わせ米欧の台湾接近牽制 

 【北京=三塚聖平】中国外務省の30日の発表によると、ローマを訪れた中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は29日、台湾問題に関し「台湾の未来は(中国)大陸との統一実現以外に前途はない」と述べた。米欧各国が台湾への支援姿勢を強めていることを強く牽制(けんせい)した。…

北で紙幣用紙まで枯渇 正恩氏「米一粒残さず収穫せよ」

 【ソウル=桜井紀雄】新型コロナウイルス対応で国境封鎖を続けてきた北朝鮮で、紙幣用紙や特殊インクの輸入が滞り、苦肉の策として、国産用紙で臨時紙幣を発行していることが分かった。韓国の情報機関、国家情報院(国情院)による非公開での国会報告に出席した議員が29日までに明らかにした。…

中国、電力不足に続き軽油不足 各地でトラックへの給油制限も

 【北京=三塚聖平】中国各地で軽油不足が深刻化している。電力の使用制限を受け、軽油を燃料とする自家発電機を使う工場が増え、軽油の需要が一気に増したことが要因とみられている。同じく軽油を使用するトラック輸送に影響を与えるほか、中小企業の工場もコスト上昇に苦慮しており、さらなる景気悪化につながる可能性もある。…

「これから中国の“失われた10年”が始まる」経済成長に浮かれた習近平政権の最大の盲点

 中国の不動産大手、恒大集団の社債償還問題が世界の株式市場や金融市場を脅かしている。恒大は負債が33兆円にも上る巨大企業であるだけに、目先の償還資金を手当てできるかどうかはもちろん、景気や金融市場に与える悪影響も重要な問題だが、中国が華々しい成長を続けてきた陰で、見落としがちな落とし穴がある。「市場の出口」に関する問題である。…