アフガニスタン、タリバン統治で過激派伸張の恐れ アルカーイダと親密

 【カイロ=佐藤貴生、シンガポール=森浩】アフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバンが権力を掌握したことで、同国が再びイスラム過激派の温床になるとの警戒感が広がっている。特にタリバンと関係が深い国際テロ組織アルカーイダの伸長が懸念される。今後、欧米諸国による各組織の情報収集が困難さを増すのは必至とみられ、水面下で過激派が伸長する事態もあり得る。…

タリバン、米軍協力者ら捜索 「恩赦」と乖離…ジャーナリスト親族殺害も

 【シンガポール=森浩】アフガニスタンで実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンは20日までに、政府や米軍などで勤務していたアフガン人やその家族の捜索に着手した。ジャーナリストの親族が殺害される事件も発生。タリバンは「全アフガン人の恩赦」を表明したものの、実態が伴っていない現状が浮き彫りとなり、恐怖政治復活の懸念が日増しに強まっている。…

中国「3人っ子」政策を法制化 「反制裁」香港は見送り

 【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は20日、1組の夫婦が3人目の子供を出産することを認める人口・計画出産法改正案や、個人情報の取り扱いを厳格化する個人情報保護法案などを可決して会議を終えた。外国の制裁に反撃するための「反外国制裁法」の香港導入に関する採決は見送られた。…

中国外相、タリバンに「圧力ではなく支援を」 中英外相会談

 【北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は19日、ラーブ英外相とアフガニスタン情勢について電話会談した。中国外務省の発表によると、王氏は、アフガンで実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンに圧力を加えるのではなく、政権移行を支援すべきだと主張した。…

アフガン「暫定大統領」、タリバン抵抗呼びかけ 国民的英雄の息子と連携か

 【シンガポール=森浩】イスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握したアフガニスタンで、ガニ政権のサレー第1副大統領が「暫定大統領」を宣言し、反タリバン勢力の結集を呼びかけている。タリバンへの抗議デモが国内各地で増加傾向にある中、サレー氏の勢力が拡大すれば、国内情勢の流動化がさらに進む可能性がある。…

G7議長国の英、タリバンに「安全な通行」要求

 アフガニスタン情勢をめぐる先進7カ国(G7)外相会合が19日、オンライン型式で開かれ、新政権の承認について、イスラム原理主義勢力タリバンが確約した人権の保障の状況を見極めた上で判断することで一致した。米国務省のプライス報道官が明らかにした。…