植物の葉は、主に光合成のための器官であり、開花や結実に直接かかわる葉は知られていません。
ところが、日本に分布する「ミヤマニガウリ」というツル植物には、この常識を覆す驚きの能力を持っています。
なんとミヤマニガウリの葉は、秋になると花や実を包み込んで「温室」をつくり、果実を寒さから守るのです。
温室の内部は、外気温より4度以上も暖かくなるとのこと。
ここでは、このきわめて珍しい現象が発見された経緯と、そのメカニズムを説明していきます。
目次 秋になると花を包み込んで「温室」を作る 秋になると花を包み込んで「温室」を作る この現象は、2008年に、山形県立自然博物園のガイドを務める長…
参考文献
Unusual type of vine with unique “cocooning” ability discovered by 91-year-old volunteer in Japan
https://www.zmescience.com/science/biology/unique-type-of-vine-26112021/
ミヤマニガウリの葉が実を守る「温室」を作ることを発見―91 歳自然観察ガイドの 10 年越しの観察が論文に―
https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/embed/jaresearchresearch_results2020documents201007_201.pdf
元論文
Green greenhouse: leaf enclosure for fruit development of an androdioecious vine, Schizopepon bryoniifolius
https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2020.1718