米投資銀行がTOB開始へ 佐山展生氏創業の買収助言会社

 スカイマーク会長を務めた佐山展生氏らが創業したM&A(企業の合併・買収)助言会社GCAは3日、米独立系投資銀行のフーリハン・ローキーがGCAの完全子会社化を目指し4日から株式公開買い付け(TOB)を開始すると発表した。GCAは賛同の意向で、買収額は600億円超。…

自民、中小企業支援へ追加策検討 最低賃金引き上げで

 自民党の下村博文政調会長は2日、最低賃金の大幅引き上げに伴い負担が増す中小企業の追加支援策を党政務調査会で取りまとめ、政府に提出する考えを示した。党本部で記者団に「事業者に寄り添った追加経済対策を検討し、政府に実行を求める」と述べた。…

白川総裁、昭和恐慌引き合いに「歯止め失う」 日銀議事録詳報

 日本銀行が7月30日公表した平成23年1~6月の金融政策決定会合議事録は、金融政策を通じた不況退治に慎重な白川方明(まさあき)総裁当時の空気感が色濃くにじみ出た。昭和恐慌の苦い記憶を引き合いに財政規律を守ろうとする姿勢は、金融緩和で物価が持続的に下落するデフレからの脱却を目指す政治の思惑と対立。深刻な円高不況の“戦犯”とも批判され、自公政権の下で異次元緩和へとつながっていく。…

国債直接引き受けは「愚行」 震災対応で日銀、民主党の動きに反発していた

 日本銀行は7月30日、平成23年1~6月の金融政策決定会合の議事録を公開した。当時の政権与党である旧民主党内では、同年3月に発生した東日本大震災の復興財源を確保しようと日銀が国債を直接引き受けて財政支出を支える“禁じ手”が浮上。これに対し、日銀幹部から激しい反発が起きるなど決定会合での生々しいやり取りが明らかになった。…

競争している場合でない…相次ぐ経営統合、東北地銀に起きている事

 青森県経済を牽引(けんいん)してきた青森銀行(青銀、本店・青森市)とみちのく銀行(みち銀、同)が経営統合の協議入りに基本合意、来年4月をめどに持ち株会社を設立し、令和6年4月をめどに合併する方針だ。東北では地方銀行グループ「フィデアホールディングス」(本社・仙台市)と東北銀行(本店・盛岡市)も経営統合の協議入りで合意した。背景には人口減少や低金利政策などで地方銀行を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、生き残りを懸けた経営基盤の強化がある。…

堂島商取コメ先物、来月の意見聴取が山場 社長「要件満たす」

 農林水産省にコメ先物取引の本上場への移行を申請している大阪堂島商品取引所の中塚一宏社長は29日、大阪市内で記者会見し、本上場申請について「要件を満たしていると考えている」と述べ、試験上場延長への申請に切り替えない考えを強調した。農水省が8月5日に予定している意見聴取の場に中塚氏自ら参加して、本上場認可への理解を求める。…

東京五輪、宙に浮いた12兆円レガシー コロナ直面で効果再考は不可避

 23日開幕した東京五輪は大半の会場が無観客となり、当初想定したチケット販売や観客の消費による需要創出は期待できない。ただ、東京五輪・パラリンピック組織委員会が見込む大会の総経費1兆6440億円は既に多くが国内総生産(GDP)に寄与し、損失は限定的だ。むしろ新型コロナウイルス禍前は12兆円超とそろばんをはじいていたレガシー(遺産)効果が宙に浮き、多額の経費を無駄にしないかが課題になる。…