「アサシン クリード」シリーズや「レインボーシックス シージ」などの大人気ゲームを展開するUbisoftは、ゲームの進行状況に応じたポイント獲得やユーザー同士のコミュニケーションが可能となるアカウントサービスを提供しています。このUbisoftアカウントが「いつの間にか削除されてしまった」という事例が報告されました。
Could GDPR policy erase your games? It happened to an Ubisoft customer | PCWorld
https://www.pcworld.com/article/559218/could-gdpr-policy-erase-your-games-it-happened-to-an-ubisoft-customer.html
Ubisoftアカウントを作成すると、ゲームの進行に応じてゲーム内で報酬を得たり、ポイントを利用してアイテムを購入したりできます。購入できるアイテムの中には経験値を増大させるものなどゲーム体験に直接影響するものも存在しています。
今回アカウントの削除を報告したのはTorと名乗る人物です。Tor氏はUbisoftのゲームに数百ドル(数万円)を投じていましたが、2020年にゲーミングPCを売却してゲームプレイから離れ、2021年の夏に再度ゲーミングPCを購入してゲームプレイを再開したとのこと。しかし、約1年ぶりにUbisoftアカウントへのログインを試みたところ、ログインに失敗。パスワードリセットのリクエストを送信した後に、アカウントが利用不可になっていることを知りました。
Tor氏がメールの受信箱を確認した結果、迷惑メールフォルダからUbisoftによるアカウント停止に関する通知が発見されました。Tor氏はパスワードリセットのリクエストが可能であったことからアカウント自体は存在していると考えてUbisoftに問い合わせましたが、Ubisoftからは「アカウントが停止されている場合、復元する方法はありません」と返答されてしまいました。
Ubisoftの利用規約を確認すると、「該当ユーザーのアカウントが6か月以上未使用となっている旨の通知がある」場合に「アカウントの停止、閉鎖」が可能とされています。しかし、この問題を報じたPCWorldに対してUbisoftの関係者は「Tor氏のアカウント停止は正常ではなく、4年以内にログインしていないアカウントを削除したことは一度もありません」と主張しています。
IT系ニュースサイトのPCWorldは、「アカウント停止を規定したUbisoftの利用規約は、EU一般データ保護規則(GDPR)に準拠するために定められている可能性がある」と指摘しています。また、Minecraftのマルチプレイサービス「Minecraft Realms」や人気FPS「VALORANT」の利用規約にも一定期間ログインが確認されなかった場合にアカウントを停止・削除する条項が盛り込まれているとのこと。一方でゲーム配信プラットフォーム・Steamを提供するValveは「Steamは非アクティブなアカウントを停止しません」とPCWorldに明言しています。
Ubisoftのサポートページは「Ubisoftは使用されていないアカウントを自動的に閉鎖することはありませんので、ご安心ください」とする一方で、「長期で使用されていないアカウントは閉鎖される場合があります。使用されていないアカウントを閉鎖するプロセスが開始されると、メールで通知されます」と述べています。しかし、Tor氏と同様に通知メールが迷惑メールと判定されている可能性も考えられるため、Ubisoftアカウントを持っている人は定期的にログインしておくのがオススメです。
アクティブではないUbisoftアカウントの閉鎖 | Ubisoft ヘルプ
https://www.ubisoft.com/ja-jp/help/account/article/closure-of-inactive-ubisoft-accounts/000079595
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