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震度5強を観測した地震で、首都・東京のライフラインは、大きな被害を受けた。

鉄道のダイヤは大きく乱れ、今なお、一部で運転見合わせが続いている。

7日午後10時41分、千葉県北西部を震源とする地震が発生。

東京・足立区と埼玉・川口市などで、震度5強を観測した。

一夜明けた8日、「イット!」の取材班は、足立区内のあるお宅へ。

激しい揺れで、生活用品を置いていた棚が崩れ、家電などが散乱。

8日午後になっても、片づけ作業に追われていた。

住民の高橋さん(19)「ガタンガタンって揺れる感じだったので、地震っていうのは怖いですね」

深夜の首都圏を襲った、大きな揺れ。

東京23区と埼玉県で震度5強を観測したのは、10年前の東日本大震災以来。

新橋駅では7日夜、通常であれば終電も終わる時間だが、改札前で足止めを食っている状況が続いていた。

JR品川駅では一時、停電も発生した。
利用者の人たちは、暗闇の中で立ち往生している状況だった。

東京都内で唯一、最大震度5強を観測した足立区。
ディスカウントストアでは、商品が揺れ、床にも散乱。

さらには、棚ごと崩れてしまっていた箇所もあった。

足立区民(30代)「(揺れは)最初は緩かったんですけど、だんだん強くなってきて。すごく怖いなと思いました。しかも夜だったので」

揺れの影響は、ライフラインにも及んだ。

幹線道路の中央にあるマンホールから、水が噴き出し、あたりが冠水。

都内では、マンホールから水が道路にあふれ出す被害が相次いだ。

足立区では8日、7日夜の地震の影響で、道路の一部がひび割れ、土のうで応急処置がされていた。

目黒区では、作業員が水につかりながら、復旧作業に当たる姿が見られた。

さらに足立区では、白い大量の泡が、道路を埋め尽くした。

地震の影響で、スーパーの火災報知機が誤作動し、消化剤の泡が、店内の消火栓から外にまで噴き出してしまったとみられている。

一夜明けた8日午後も、スーパーの前には、泡のようなものが残されていた。

一方、ランチタイムの東京・新橋の中華料理店「四季ボウ坊」。
従業員が出勤できずに、店長が1人てんてこ舞い。

地震の影響で、始発からJRや私鉄各線のダイヤが乱れ、8日朝の通勤・通学に大きな影響が出た。

40代「乗ったんだけど、1駅ずつ長時間止まっていた」

緊急事態宣言が明け、通勤客が増えた直後に起きた大混乱。

急激に増えたSNSの投稿ワードは「テレワーク」だった。

ツイッターには、「こんな思いして出社する必要ある? テレワークじゃダメなの?」といった投稿があった。

中でも、駅への入場規制が行われ構内に入れない利用客の大行列ができたのが、埼玉県のJR川口駅。

30代「(待ち時間は?)1時間くらいですかね。仕事に行く予定だったんですけど、もう遅れていこうかなみたいな感じ」

なぜ川口駅が、こんなにも混み合ったのか。

JR東日本によると、「1日の利用者がおよそ6万5,000人と多いが、乗り入れ路線は京浜東北線だけ。そこに地震の発生で、電車の遅れや本数が減ったことが影響したのではないか」という。