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ゆとりある17.3型筐体に高リフレッシュレートの4Kパネル

 17.3型ディスプレイは、数字で見れば15.6型から1.7インチ程度大きいにすぎないものの、実際に比べると数字以上に大きく感じられる。デスクトップPCと比べると画面から目までの距離が近いこともあるだろう。よりゆったりと、肩を張らずにゲームを楽しみたいなら主流の15.6型よりも1つ大きな17.3型を目指してみるとよい。

17.3型の大きな画面。ノートPCの場合、設置した際の目と画面の距離はほぼ一定なので、15.6型と比べると17.3型は視界のカバー率がより大きく感じられる

 今回の評価機では、パネル解像度が4K(3,840×2,160ドット)のものを使っている。同シリーズにはフルHD(1,920×1,080ドット)モデルもある。フレームレートを追求するタイプのゲームなら、後者で楽しむ方が適しているだろう。高価なモデルだけにフルHDパネルで価格を抑えるという選択もある。

 一方、4KパネルならフルHD表示もできるが、その逆、フルHDパネルで4K表示はできないという点で、スペックを追求するなら4Kパネルを選ぶのもよい。特に視力が弱くなってくると、フルHDパネルの方がテキストが大きく表示されるように思うかもしれないが、4Kパネルでスケーリングを用いてテキストサイズを調整した方輪郭が滑らかかつシャープに表示されるので読みやすい。

 なお、現状直販サイトでは4Kパネルの選択肢が用意されておらず、在庫切れなのかどうかは不明だ。

 ゲーミングノートPCでのディスプレイは解像度以外にも注目すべきスペックがある。それはリフレッシュレートだ。

 Alienware x17での4Kパネル構成の場合、リフレッシュレートは120Hz。一般的なディスプレイの倍の速度であり、デスクトップ向けのゲーミングディスプレイではエントリーに相当するスペックである。フルHDパネル構成の場合、165Hz、360Hzといったさらに高速なリフレッシュレートのパネルオプションが用意されている。

4Kパネルでリフレッシュレートが120Hz

 リフレッシュレートは1秒間に何回画面を書き換えるのかを意味している。TVの倍速駆動と同様、リフレッシュレートが高いほど映像は滑らかに見える。一方、eスポーツタイトルでは滑らかさだけでなく、通常の60Hz/60フレーム時で1フレーム目と次の2フレーム目との“間にあるフレーム”を捉え、それに反応することが勝敗を決める要因になり得る。

 GPUが書き出すフレームレート(fps)も同じだけ必要になるのでバランスが重要だが、画質や解像度の組み合わせで引き上げることができるフレームレートに対し、リフレッシュレートはハードウェア側スペックなので決め打ちだ。ゲーミングノートPCではここのスペックが重要なのである。

 また、本製品はGeForce RTX 30シリーズを採用しており、パネルスペックとして動的ディスプレイ同期機能NVIDIA G-SYNCに対応している。

 例えば60Hzのパネルに対して90fps出ていたとするとタイミングが合わず、1画面の上下どこかでGPUが描き出した1つ前のフレームと現在のフレームが混在する「テアリング」が生じる。これが動的に同期が取れるG-SYNCなら、パネル側がリアルタイムでGPUのフレームレートに同期するため、テアリングのない映像が得られる。

 ディスプレイの上部ベゼルにはマイクや各種カメラが搭載されている。メインのWebカメラは720p HD画質。マイクは左右にある。また、2基の赤外線エミッタとWindows Hello対応赤外線カメラも搭載している。

720pのWebカメラに、Windows Hello対応の赤外線カメラも搭載

据え置きサイズの筐体には2.5GbEを含む高速インターフェイス満載

 重量は3.02~3.2kgされ、3kgオーバーとなると基本的には据え置き用途になるだろう。もちろん可搬性はあるとしても、プライベートルームのように決まった場所があり、そこで楽しむ製品と言えるだろう。ACアダプタも大きめだ。

ACアダプタも大きめ

 一方で本体サイズは399.23×299.49×20.9mm(幅×奥行き×高さ、フルHD/360Hzパネルは高さ21.4mm)だ。17.3型の大型筐体を採用しているが、厚みに関してはスリムだ。正確に言えば、スリムノートのそれとは違い、可搬性というよりはデザイン面で評価するものと言えるだろう。スタイリッシュなゲーミングノートPCという印象だ。

 奥行きがやや大きく感じられるのは、本体後端より手前にヒンジがあり、さらにパネル自体もやや高い位置に置いているためだ。パネルの下辺からヒンジまで数cmあり、そのおかげでディスプレイ部が本体から少し浮いたようなイメージになる。こうした理由から、ノートPCでありながらあまり前かがみになる印象がなく、姿勢に窮屈感がない。

 キーボードは日本語89キー。この本体サイズでテンキーレスのため、キーピッチ19.05mmを確保しつつも左右にはゆとりのあるスペースが生まれている。レイアウト的にはスタンダードに近いが、右Altがなく、Enterの右にボリュームコントロールキーがあるところが多少特殊だろうか。

右Altがなく、Enterの右にボリュームコントロールキーがあるが、そのほかは標準的なレイアウト

 ゲーミング仕様のキーボードは、「Alienware X-Series AlienFX RGB」仕様のバックライトを備える。キーストロークは1.5mmとのことで、薄型キーボードだがまずまずのストローク量を確保している。

バックライトを備えている

 電源ボタンは、キーボード面右上の宇宙人マーク。そしてその周辺はハニカムデザインの吸気口が設けられている。ハイスペックな内部パーツの冷却に活用しているのだろう。そのため、キーボード自体は思ったよりも手前にあり、タッチパッドもそれに合わせたサイズ感だ。

パームレストとタッチパッドは十分な広さでも17.3型という数字のイメージほど大きくはない

 左右側面にほとんどインターフェイスを置いていないところも特徴的ではないだろうか。メインのインターフェイスはリア側で、左右側面はおよそ半分ほどを排気口として用い、左奥側にACジャック、右奥側にオーディオジャックを配置している。

左側面奥寄りに電源ジャック、右側面奥寄りにオーディオジャック

インターフェイスの大半は背面に並ぶ。Thunderbolt 4や2.5GbEなど高速インターフェイスに加え、映像出力端子も豊富だ

 背面には左から順にThunderbolt 4(電源供給対応)、USB 3.0(PowerShare対応)、2.5Gigabit Ethernet、USB 3.1 Type-C(DisplayPort、電源供給対応)、HDMI 2.1、USB 3.0(PowerShare対応)、microSDカードスロット、Mini DisplayPort 1.4だ。USBポートは合計4ポート。数に不足はなく、機能も電源供給や映像出力に対応しているところが利便性の上でよい点だ。

 また、ネットワークは有線が2.5Gigabit Ethernet、無線がWi-Fi 6E対応。チップは有線がKiller E3100Gで無線がKiller Wi-Fi 6E AX1675だ。

ネットワークは2.5GbEとWi-Fi 6Eに対応している

 LEDイルミネーションはキーボードバックライト、背面排気口の周囲、液晶天板とキーボード面右上のエイリアンアイコンに内蔵されている。これらは統合ユーティリティの「Alienware Command Center」で設定できる。

天板の宇宙人マークや背面排気口の周囲などもLEDを搭載している

8コアのCore i7やGeForce RTX 3070を搭載。独自の冷却技術で性能を引き出す

 ゲーミングにおいてフレームレートを左右するのは内部ハードウェアスペックだ。評価機は、CPUがCore i7-11800H、GPUがGeForce RTX 3070 Laptopといった構成だった。同シリーズにおいてはミドルレンジ構成に相当するだろう。

 CPUは上位にCore i9-11980Hが、GPUは下位にGeForce RTX 3060、上位に3080 Laptopも用意されている。このほかメモリやストレージがカスタマイズ可能だ。

CPUは第11世代Core。評価機はCore i7-11800H(8コア16スレッド)を搭載していた

GPUはGeForce RTX 30シリーズ。評価機はGeForce RTX 3070 Laptopを搭載していた。評価機のCPU&GPUは、同シリーズ中でのミドルスペックと言えるだろう

 メモリはDDR4-3200を採用しており、容量は32GBだった。メモリに関してはBTOカスタマイズに対応しており、その選択肢は最小容量が16GB、最高構成ではDDR4-3466(オーバークロック)で64GBといった構成がとれる。

メモリはDDR4-3200で32GB。もちろんデュアルチャネルだ

 ストレージはM.2 PCIe NVMe SSDで、容量が1TBだったが、ここもカスタマイズで必要な容量に変更可能だ。最小容量は512GB、最大では2TB×2基でRAID 0構成が可能だ。

評価機が搭載していたSSDは、Western DigitalのSN730で1TBモデル

シーケンシャルリードでは3.4GB/sと高速だった

 これらのスペックを冷やす冷却機構は「ALIENWARE CRYO-TECHテクノロジー」。それを構成する技術の中でも、「Killer冷却テクノロジー」と呼ばれるものは、カプセル状に包まれた伝熱素材「エレメント31」を採用しているという。このエレメント31は熱抵抗を25%向上させることができ、温度上昇を緩やかにすることができるという。

 そのほか、4基のファンを内蔵しており、Alienware Command Centerのサーマルプロファイルによって制御される。サーマルプロファイルが静音の状態ではかなり静かに感じ、それよりも使用頻度の高いだろうバランスもゲーミングノートPCとしては比較的静かだ。ただ、最高速とするとゲーミングノートPCらしい高周波の音を常に発した。

Alienware Command Centerのサーマルプロファイルを切り換えて、静音から最高速までパフォーマンスを選ぶことができる

Alienware x17のパフォーマンスを引き出す設定を探ってみた

【表1】今回使用したAlienware x17の主なスペック
CPU Core i7-11800H(8コア/16スレッド)
チップセット Tiger Lake-H HM570
GPU GeForce RTX 3070 Laptop(8GB)
メモリ 32GB DDR4-3200
ストレージ 1TB NVMe SSD
ディスプレイ 17.3型4K液晶(3,840×2,160ドット)
OS Windows 10 Home

 AlienwareノートPCには、統合ユーティリティ「Alienware Command Center」が導入されており、ここからパフォーマンスに関する各種設定やオーディオ設定、LED設定、そしてゲーミングを補助する機能などを制御する。

 パフォーマンスに関する設定でもっとも簡単なのはホーム画面右下にあるアイコンから、動作モードを切り換える方法だ。詳細では、上部のタブを「フュージョン」に切り換え、左のメニューから温度計アイコンを選ぶと、サブメニューに「バランス」、「パフォーマンス」、「静音」、「最高速」、「バッテリーセーバー」といったプリセットが現れるのでここで切り換えを行なう。

 なお、フュージョンの左メニューにあるスピードメーターの箇所ではOC設定の切り換えが可能だ。プリセットとして「01」と「02」が用意されていた。

 Alienware x17のパフォーマンス面での目玉として、NVIDIA Dynamic Boost 2.0対応が挙げられる。Dynamic Boost 2.0は、「AIを利用してCPU、GPU、GPU メモリの間で電力のバランスを取る」というもの。基本的にすべてのMax-QノートPCで利用可能だが、設定項目はNVIDIA Control Panel内、3D設定の中にあり、該当箇所をオンにする手順が必要だ。ただし、Alienware x17ではここがデフォルトでオンになっている。

 簡単なものとなるが動作を見てみよう。Dynamic Boost 2.0はオン、主な比較となるサーマルプロファイルは最高速とバランスだ。

まずスコアでは、1~2%程度だが最高速の方がバランスよりも高スコアだった。スコアが1万を超えるものでは3桁単位での差、それ以下のスコアでは2桁の差と、劇的に大きいわけではないが、確かに差がついた。

 GPUログでも見てみよう。上のグラフの通り、GPUクロックもチップ消費電力もバランスよりも最高速の方が高く、どちらも後半ほど開きが大きくなる傾向だ。

 さらに、次のGPU温度で見ると分かりやすいだろう。

 バランス時は序盤の温度上昇が最高速よりもゆるやかだったが、後半もずるずると上昇し続けたのに対し、最高速は温度上昇こそ急だが120秒前後で安定し、180秒前後でバランス設定時を逆転している。後半は最高速設定の方が冷えた状態であるためGPUクロックを高く維持でき、チップ消費電力も大きかったというわけだ。

 動作音とトレードオフであるが、パフォーマンスという点では確かに最高速設定の方がよいだろう。

 チップ消費電力グラフの通り、最高速設定でも消費電力のピークは128.4Wだ。しかもスパイクの頂点にあたる一瞬でしかない。対するGeForce RTX 3070 LaptopのTDPは最大140W。まだ余力を残していることになる。

 Dynamic Boost 2.0と聞くと、通常以上にブーストがかかり消費電力も最大限使うとイメージされる方もいるかと思うが、この結果を見る限りそうではないようだ。Dynamic Boost 2.0はCPUとGPUとメモリのバランスを取るもので、3DMarkではこれがバランスということなのだろう。

 ちなみに、最高速の方が3DMarkのGraphicsスコアとCPUが絡むCPUスコアやPhysicsスコアともにバランスよりも高いかというとそうではなく、3DMarkの通常のスコアのバラつき以上にバラつく。それでもOverallで見ると最高速の方が高スコアになるという点で、確かにDynamic Boost 2.0が効いているようにも見える。

 さて、このDynamic Boost 2.0をオン、サーマルプロファイル「最高速」とした状態で、Alienware x17のパフォーマンスを詳しく見ていきたい。ベンチマークに用いたのは、「Cinebench R23」「3DMark」「PCMark 10」「HandBrake」だ。

【表2】基本ベンチマークの結果
Cinebench R23
CPU(Multi Core) 13993
CPU(Single Core) 1512
3DMark
TimeSpy Extreme 5304
TimeSpy 10319
FireStrike Ultra 6980
FireStrike Extreme 12845
FireStrike 21520
Port Royal 6509
PCMark10 Standard
Overall 6904
Essentials Scenario 9490
App Start-up Test 11675
Video Conferencing Test 7894
Web Browsing Tset 9275
Productivity Scenario 8961
Spreadsheets Test 11495
Writing Test 6987
Digital Content Creation Scenario 10504
Photo Editing Test 15158
Rendering and Visualization Test 13196
Video Editing Test 5795
HandBrake
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.264/MP4 Fast SW 71.56
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.264/MP4 Fast HW(iGPU) 71.56
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.264/MP4 Fast HW(dGPU) 78.34
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.265/MP4 Fast SW 63.88
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.265/MP4 Fast HW(iGPU) 76.91
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.265/MP4 Fast HW(dGPU) 80.32

 まずCinebench R23のスコアを見ると、Core i7-11800H搭載モデルの中でも少し高めのスコアな印象だ。サーマルプロファイルを「最高速」とし、十分に冷却されることでブーストを長時間持続できているのではないだろうか。

 また、3DMarkも負荷が大きいテストで同じGeForce RTX 3070 Laptop搭載モデルよりもスコアが伸びている印象だ。

 PCMark 10 Standardテストも基本的には同様だ。特に良好なのはCPUもGPUもフル活用するDigital Content Creation。ただし、ホーム用途のEssentialsとビジネス用途のProductivityはわずかに比較対象よりも低めのスコアだった。

 この要因として考えられるのは2つ。1つはストレージで、本製品のSSDはシーケンシャルリードこそ速いが、ランダムリード速度はそこまで高速ではない点だ。PCMark 10はランダムリードの割合がやや大きいのではないかというのがApp Start-up Testの結果に見てとれる。

 もう1つは、先に3DMarkのスコアがバラついたと指摘したところが関係するのかもしれない。CPUとGPU、メモリのバランスを取ろうとするため、その時の状況次第でまれに「PCの冷却、熱量のバランスとしてはベストかもしれないがベンチマークとしてはハズレ」という結果になっている可能性がある。

 とは言え、スコアが示す通り大外しはしないし、PCの熱の状態によってはより高いスコアが出ていたかもしれない。Dynamic Boost 2.0によってPC内部の熱が制御された状態で、かつパフォーマンスが出ているならばやみくもに負荷がかかってPCが悲鳴をあげている状態よりも安心できると言えるだろう。

 また、HandBrakeでの4K/60p→フルHD/30pトランスコードテストではどれも60fps以上を記録した。

 ゲームベンチマークは、「World of Tanks enCore RT」、「ASSASSIN’S CREED VALHALLA」、「Watch Dogs Legion」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を試した。

【表3】ゲームベンチマークの結果
World of Tanks enCore RT
超高(1,920×1,080ドット、RTオフ) 42835
中(1,920×1,080ドット、RTオフ) 74846
最低(1,366×768ドット、RTオフ) 107716
ASSASSIN’S CREED VALHALLA
3,840×2,160ドット、最高 56
2,560×1,440ドット、最高 76
1,920×1,080ドット、最高 90
1,920×1,080ドット、高+ 95
1,920×1,080ドット、高 102
Watch Dogs Legion
3,840×2,160ドット、最高 30
2,560×1,440ドット、最高 58
1,920×1,080ドット、最高 77
1,920×1,080ドット、超高 91
1,920×1,080ドット、高 96
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク
3,840×2,160ドット、高品質 4773
3,840×2,160ドット、標準品質 5624
3,840×2,160ドット、軽量品質 7629
2,560×1,440ドット、高品質 7976
2,560×1,440ドット、標準品質 9953
2,560×1,440ドット、軽量品質 12651
1,920×1,080ドット、高品質 10271
1,920×1,080ドット、標準品質 13237
1,920×1,080ドット、軽量品質 15638

 軽量のWorld of Tanks enCore RTはeスポーツタイトルでの参考値程度として、ASSASSIN’S CREED VALHALLAやWatch Dogs Legionのような重量級タイトルでも最高画質かつ4KやWQHD(2,560×1,440ドット)といった解像度でプレイができそうなフレームレートを出しているところが印象的だ。

 実際には60fpsに対してある程度の余裕があった方が快適なので1つ画質を落としたあたりが現実的ではある。とは言えAlienware x17(GeForce RTX 3070 Laptop以上を搭載するモデル)は最新タイトルを高画質・高解像度で楽しめるゲーミングノートPCだ。

ゲーミングノートPCでのプレイに快適さを求めるならコレ!

 Alienware x17に触れて感じたのは圧倒的な快適さだ。大画面やゲーム性能の快適さもあるが、静音性もよい。独自の冷却技術を投入していること、そして大型筐体であることが余裕を生んでいる。据え置きで腰を据えてゲームを楽しむなら1つ大きな17.3型は快適だ。

 ただし、価格はさすがフラグシップだ。およそ30~50万円台である。コストパフォーマンスを求めるモデルではなく、予算は惜しまないという方が適しているだろう。

 CPUとGPUの価格が高騰していることの影響も大きい。今回の評価機のCPUとGPUスペックで、例えばメモリを現在の標準である16GBへ、パネルをフルHDへと換えても2~3万円程度抑えられるかどうかだ。ならば、ゲームで勝つためのギアとしてスペックに妥協せず至高を狙った方がよいと言えるかもしれない。

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