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<米軍のアフガニスタン完全撤退は8月末に迫っているが、タリバンの報復を恐れる「米軍協力者」たちの国外退避は進まず> バイデン米政権は8月末までにアフガニスタンから米軍を完全撤退させるとしている。だが米軍が去れば、米軍に協力してきた通訳などのアフガン人が反政府武装勢力タリバンに報復される恐れがある。 タリバンが支配地域を急速に拡大するなか、多くの現地協力者とその家族が国外退避を希望。アメリカに永住できる特別移住ビザの申請件数は2万件に達しているが、手続きは遅々として進んでいない。タイムリミットが迫るなか、米下院は7月22日、既に認められていた2万6500人分の枠に加えて8000人分のビザの追加発行を認める法案を407対16の圧倒的多数で可決した。 この問題が重要視される背景には、ベトナム戦争の二の舞いを避けたいという思いがある。ベトナムでは米軍撤退後に協力者が激しい弾圧にさらされた。ベトナム従軍経験のあるニール・ダン下院議員は「アメリカの友人たちをまたも見捨てることがあってはならない」と訴えた。