英国、「コロナ共生」一進一退 入院増で医療逼迫も

 【ロンドン=板東和正】新型コロナウイルス対策の行動規制を7月にほぼ撤廃した英南部イングランドでコロナの入院患者が増加してきた。「ウイルスとの共生」を掲げる英政府は重症化しやすい高齢者らにワクチンの3回目接種を行うなどしてロックダウン(都市封鎖)の再開を避けたい考えだが、医療体制の逼迫(ひっぱく)を抑えられるかは不透明だ。…

COVAXへの供給優先を ワクチン調達でWHO

 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は7日の記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの発展途上国向けの供給が滞っている現状の打開に向け、ワクチンの公平分配を目指す国際枠組み「COVAX(コバックス)」への供給が優先されるように、接種が進んでいる国に対し製薬会社からの調達を当面見合わせるように求めた。…

東京都が医療警戒レベル引き下げへ 確保病床も縮小

 東京都が新型コロナウイルス感染症の医療提供体制に関する4段階の警戒レベルを現在の最高度から1段階引き下げる方向で調整していることが7日、分かった。専門家を交えた午後のモニタリング会議で最終判断する。入院患者数や重症者数が減少している現状を踏まえ、会議では新規感染者数などを基準に確保病床数を段階的に縮小する案も示す方針だ。…

WHO、マラリアワクチン使用を初めて推奨 「歴史的な日」

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO、本部・ジュネーブ)は6日、英製薬大手が開発したマラリア予防のワクチンの使用を初めて推奨すると発表した。これまでWHOの基準を満たすマラリアワクチンは存在していなかった。マラリアは、アフリカの子供を中心に年間約40万人の死者を出しており、テドロス事務局長は「歴史的な日だ」と強調した。…

7医療機関にコロナ後遺症外来 埼玉で受け入れ体制の充実を図る

 呼吸困難や味覚障害などの新型コロナウイルス感染症の後遺症に対応する「後遺症外来」が、埼玉県内の7医療機関に開設された。県が県医師会と連携して医療機関の選定を進めていた。感染者数は減少傾向にあるものの、倦怠(けんたい)感や頭痛などの後遺症に悩む人が後を絶たないことから、県などは今後も受け入れ体制の充実を図る構えだ。…

シンガポール、ワクチン8割接種でも新型コロナ感染者急増

 【シンガポール=森浩】シンガポールで新型コロナウイルスの感染者が急増している。ワクチン接種完了率は世界でもトップレベルの83%だが、5日発表の新規感染者数は1日として初めて3千人を超えた。感染力が強い変異株「デルタ株」の拡大を防ぎきれていない状況。一方で重症化率は低いことから、新型コロナとの共存を図る「ウィズコロナ」を進める方針だ。…